投資法・投資論

成長株(グロース株)の探し方【魅力とリスクもあわせて理解しよう】

「株をやっている人は何で成長株に投資したいの?」

「成長株に投資したいけど、探し方がわからない!」

この記事は、そんな方に向けた内容になっています。

 

どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、投資家の夢追いかけるマンです。

成長株を掴むことは、すべての株式投資家にとっての”夢”ですよね。なぜなら、成長株は必ず自分の資産を増やしてくれるから。

良きタイミングで掴むことができれば、成長株の株価は必ず買値より上がります。その理由は理論的にも証明することができます。

この記事では、成長株の魅力(株価が上がる理由)とリスク、そして、その探し方を紹介したいと思います。

株式投資に興味のある方、成長株戦略に興味のある方はぜひ読んでみてください。

また、賛否どちらでも構いませんので、何かしらのご意見いただければ嬉しく思います。

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成長株(グロース株)とは?

そもそも「成長株」とは何でしょうか?

常識的に言えば、「売上高と利益が今後継続的に伸び続けていく企業の株」を成長株と言います。

利益が伸び続けるだけではダメです。売上高も伸び続ける必要があります。

売上高が増えていないのに利益が増えているということは、経費削減などで支出を減らして、利益を確保していることになります。

しかし、支出を減らすことはどうしても限界があります。つまり、売上が頭打ちになるといずれ利益を伸ばすことが難しくなるということです。

利益は営業利益/経常利益/純利益が伸びていくと望ましいですが、純利益は特別損益などの一時的な損益含むことがあるため、企業の本当の実力を表す経常利益を使います。

  • 売上高:企業の営業活動によって得たお金
  • 営業利益:本業で得た利益
  • 経常利益:本業+本業以外の事業で得た利益
  • 純利益:経常利益に特別損益を加減し、税金を差し引いた後の利益

 

上記のような理由から、売上高、及び、経常利益が今後継続的に伸び続けていく企業の株を、ここでは成長株と呼びます。

成長株(グロース株)の魅力

投資家はなぜ成長株を探し求めるのでしょうか?

その理由は非常に簡単で、成長株の株価は必ず上昇するからです。これこそが成長株最大の魅力といえます。そして株価上昇によるリターンも大きいです。

成長株の株価はなぜ上がるのか?

それでは、成長株の株価が上がる理由を論理的に考えてみましょう。

例えば、株価=1,000円、1株益=100円の株があったとします。このとき、PER(株価収益率)は、計算式によりPER=10となります。

  • PER(株価収益率) = 株価 ÷ 1株益
    ※株価の割安度を測る指標(小さいほど割安)

 

今後この企業が10年連続で10%の成長を続けていくとすると、PERはどのように推移するでしょうか?

以下の表を見てください。

株価 経過年数 1株益 PER
1,000 現在 100.0 10.0
1,000 1年後 110.0 9.1
1,000 2年後 121.0 8.3
1,000 3年後 133.1 7.5
1,000 4年後 146.4 6.8
1,000 5年後 161.1 6.2
1,000 6年後 177.2 5.6
1,000 7年後 194.9 5.1
1,000 8年後 214.4 4.7
1,000 9年後 235.8 4.2
1,000 10年後 259.4 3.9

 

株価が変わらないとすると、10年後にはPERは3.9まで下がります。

もうお気付きだと思いますが、成長率10%の企業の株がPER=3.9なんかで放置されるわけがないんですよ。実際の相場だと、PER=15~20は堅いはず(上場企業の平均PERは13~15くらい)。

仮にPER=20とすると、実際の株価は

  • 株価 = PER × 1株益 = 20 × 259.4 = 5,188円

つまり、株を10年間持っているだけで1,000円で買った株が約5.2倍になるんですよ。

すごくないですか?

定額貯金の金利は0.01%

すごいかどうかわからない人のために、ゆうちょ銀行の定額貯金と比べてみましょう。

2019年現在、ゆうちょ銀行の定額貯金の金利は0.01%です。

仮に1000万円を満期になるまでの10年間預けるとすると、利息はたった1万円。さらにそこから20%の税金が引かれますからね(笑)

いや、笑えない。まじで。

もし貯金の代わりに上記の株を1000万円分購入したすると、10年後には5200万円になりますからね。4200万円の利益です。

残念ながら税金は引かれますが、それを考慮しても約3360万円の利益です。

あとでリスクも述べますが、それを考慮しても貯金するよりはるかに夢があると思いませんか?

成長株を探す価値は大きい

上の例では、成長率10%で考えましたけど、20%成長を5年継続でも、30%成長を3年間継続する企業でも良いです。

成長株を掴むということはそれだけ価値があります。

あと、当たり前ですが、成長株に投資をするということはキャピタルゲイン(売買差益)を狙った投資であることを理解しておきましょう。

 

話が長くなったので、このセクションの最後に成長株の株価が上がる理由をまとめておきます。

成長株の株価が上がる理由
  • 利益が上がり続けるため株価が変わらないならPERが下がり続ける
  • PERが小さい株は必ず買いが入る
  • 成長株は人気が出るため、実際には強い買いが入る

 

成長株(グロース株)のリスク

成長株はリターンも大きいですが、リスクもあります。

1. とにかく探すのが難しい

リスクの1つ目は、とにかく探すのが難しいということです。

成長していくかどうかは未来のことなので、現時点で「この株は成長株だ」と断言することは誰にもできません。

また過去の実績から成長株かどうかを判断することもできません。これまでの業績が成長しているから、来年以降も成長していくとは必ずしも言えないのです。

なので、成長株を掴むためには現在入手可能な情報から、未来を予測していく力が必要となります。

2. 成長が減速/停止した時の失望売りが激しい

リスクの2つ目は、成長が減速/停止した時の失望売りです。

みんなが今後の成長を期待して買うわけですから、成長が減速/停止した時は失望売りが出やすくなります。

例えば、30%の成長を期待されていた株が、実際には10%しか成長しなかったら成長していたとしても、売られてしまうのです。

特に急成長であればあるほど、失望売りも激しくなり、株価下落のスピードも速いです。

なので、「急成長株はリターンもリスクも大きい」ということを頭に入れておいてください。

自分のリスク許容度に応じて、投資するかどうかの判断材料にできます。

3. タイミングを間違えると大きな損失を抱える

成長株はとても人気があるため、とにかく強い買いが入ります。

ときには本来の実力以上の期待値が株価に現れることがあります。そんな状態の成長株は、いつ株価が崩落してもおかしくないのです。

つまり、エントリーするタイミングがとても大事で、エントリーが遅れると業績は成長しているのに株価が下がっていくこともあります。

なので、株価が割高ではないかは投資する前に確認しておく必要があります。

成長株投資では、他の投資家が気付いてない間に仕込んでおき、徐々に他の投資家に認知され始めたときには株価を見守り、本来の実力以上の過熱感が出てきたら売り抜けるというのが理想です。

成長株(グロース株)に投資する際の注意点

上記のようなリスクを理解したうえで、成長株に投資する際の注意点があります。

1. 安易な損切りはしない

成長株は探すのが難しいため、意外にも安値で放置されていたり、本来の実力が過小評価されて売られてしまうことがあります。

また、大きな資金を持った投資家が安く買い集めるために、売りを浴びせて株価が大きく下落することもあります。

そんなときは買いチャンスでもあるのですが、すでに株を保有している場合はとても不安になりますよね。

とくにキャピタルゲインを狙った投資の場合は、株価の下落が強いストレスになり、「損切りして楽になりたい」という心理が働きやすいです。

しかし、成長株だと判断して投資したのであれば、成長すると判断した理由が崩れるまでは保有しておくべきで、例えば「株価が○%下がったら売る」というような安易な損切りは止めた方が良いです。

それこそ安く買いたいと考える大きな資金を持った投資家の思うツボですから。

2. あまりにも割高な成長株は手を出さない

リスクでも述べましたが、成長株は認知度が高まると本来の実力以上の期待値が株価に現れることがあります。

そのような株はたとえ成長していたとしても、株価はいつ崩落してもおかしくありませんので、あまりにも割高な場合は手を出してはいけません。

具体的にはPERでよいです。PERが高すぎる場合は実力以上の評価をされている可能性があるため、素人は安易に手を出さない方が良いです。

3. 放置は絶対ダメ

どんな投資でも同じですが、放置は絶対にダメです。

成長株はキャピタルゲインを狙った投資であるため、いつかは売却して利益を確保しなければなりません。

いつ売ればよいかを判断するために、その時々で得られる情報から投資を続けて良いかを判断する必要があります。

成長株で言えば、成長すると判断した理由が崩れていないか、株価があまりにも高く評価されすぎていないか、想定通りの成長ができているかなどは適宜チェックが必要です。

具体的には、四半期決算はもちろんですが、売上の月次開示などがある企業はそういった情報もチェックして、継続的に成長していけるかどうかを判断しましょう。

成長株(グロース株)の探し方

ここからは成長株の探し方を紹介します。

・・・と言いたいところですが、成長株を探すのは難しいと言った通り、確実に成長株を探す方法なんてないです。

「成長株 見つけ方」とかでググると、過去成長株だった株の探し方や全く具体性のない手法、本当に実績あるの?と疑いたくなる手法を実績も公開せずに紹介している記事もありますが、ああいうのはどうなんでしょう?

せめて実績くらいは公開してほしいものです。

そんなマユツバ的な情報が多い中で、1つだけ手法と実績を惜しげもなく公開してくれているブログがあるので紹介します。

 

僕も2015年頃からこの方のブログを見ていましたが、成長株投資に対する考え方と実績が書かれており非常に興味深いです。

残念ながら2019年現在、ブログの更新はストップされていますが、それでもゆうゆーさんの成長株投資に対する考え方は100年後にも通用するものだと思っています。

ゆうゆー投資法の実績

ゆうゆーさんは、2013年4月~2016年10月末まで100万円の資金を元手に、ご自身で考案された「ゆうゆー投資法」を実践しブログでその実績を公開してきました。

ブログを休止するまでの約3年7ヵ月間の最終成績はなんと2.75倍の275万円以上となっています。

もちろんこの期間はアベノミクス効果もあり、日本株全体が上昇した期間でもあるのですが、それでもTOPIXの伸びは20%弱ですからね。

2.75倍(275%)という実績を叩き出したゆうゆー投資法はとんでもない手法であることがわかると思います。

ゆうゆー投資法による成長株の探し方

詳細はゆうゆーさんのブログを頭から読んでほしいのですが、時間がない方に向けて、絶対に読むべき記事とその内容を簡単に紹介したいと思います。

1. ゆうゆーさんの投資方針と投資手法

最初に読むべきは、ゆうゆーさんの投資方針と投資手法が書かれている以下の記事です。

ゆうゆーさんの投資方針は以下の3つです。

  1. ステップ1 :『今後安定して成長すると思われる企業』を複数見つけ、
  2. ステップ2 : それらの企業の株を『割安な価格』で買い、
  3. ステップ3 :『』の条件が崩れない限り、永久に持ち続ける。

 

この中で1番難しいのがステップ1ですが、ゆうゆーさんは目を付けた企業について以下を分析すると書いています。

  1. 成長ストーリーは存在するか?
  2. 成長ストーリー崩れの三大要因に対し、耐性を持っているか?

 

2. 五つの成長ストーリー

成長ストーリーとはなんでしょうか?

それに対する答えが以下の記事に書かれています。

どうしたら企業が成長していけるのか?成長する余地がある企業とは?に対する答えがかなり明確に記載されています。

  1. 成長ストーリー・その1[エリア拡大型]
  2. 成長ストーリー・その2[新商品導入型]
  3. 成長ストーリー・その3[認知度向上型]
  4. 成長ストーリー・その4[M&A型]
  5. 成長ストーリー・その5[値上げ型]

 

これらはゆうゆー投資法の肝になるので、私からの解説は割愛します。ぜひ記事を読んでみてください。

3. 成長ストーリー崩れの三大要因

成長株のリスクのところで、「成長が減速/停止しすると失望売りが激しい」と述べましたが、成長が崩れる要因を分析したのが以下の記事です。

キーワードは、成長限界、景気悪化、競争激化です。これらの脅威に耐性があるかどうかを見極めていくことが成長株投資のポイントとなります。

4. 週間成績発表

ゆうゆーさんはブログで手法を公開してから、1週間ごとに保有銘柄とその成績を公開しています。

この記事をぜひ1週目から読んでみてください。ゆうゆー投資法のパフォーマンスの高さに驚かされるのもそうですが、何よりも投資に対する考え方とか分析の仕方とか参考になる情報が盛りだくさんです。

こんな貴重な情報が無料で公開してくれているなんて、ゆうゆーさんには感謝しかありません。

成長株(グロース株)の魅力とリスクと探し方まとめ

最後に今回の記事のまとめです。

本記事のまとめ
  1. 成長株とは、売上高と経常利益が今後伸び続ける企業の株
  2. 成長株の最大の魅力は、必ず株価が上昇すること
  3. 成長株の最大のリスクは、探すのが難しいこと
  4. 成長株の探し方は、ゆうゆー投資法に学ぼう

 

成長株はとにかく探すのが難しいです。調べるべきことは山ほどにありますし、その情報を活用したとしても、ベストなタイミングで成長株を掴めるかはわからないのです。

そういう意味で僕は、成長株を「投資家の”夢”」と表現しています。

そんな難易度の高い成長株投資で大事なことは、「2割くらいの情報の中でも、先を見通し決断すること」です。

そうであるから、世の中に出回っている「おそらく何の実績もないであろう人が書いた”絵に描いた餅”的な理論」に振り回されないように注意してください。

信じられるのは、実績ある手法と自分で試行し導き出した理論だけだと僕は思います。

そんな僕はゆうゆー投資法ならぬ「マンビー投資法」を掲げ、このブログで実践しています。

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目的はただ1つ。不労所得を増やし、脱サラして「時間や人に縛られない人生を生きる」ことです。

ゆうゆーさんの投資法とはまた違いますが、マンビー投資法も興味があれば読んでみてください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m

おわりでーす。

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