「IPOの流れが知りたい!」
「IPOに参加するためには何をすればいいの?」
そんなIPO初心者に向けた内容となっています。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、IPO投資頑張るマンです。
前回の記事では、「IPOは本当に儲かるのか?」ということについて、過去データをもとに検証しました。
結論としては、手順通りに売買すれば、9割以上の勝率で1銘柄あたり平均20万円以上の利益が出ていることがわかりました。
上記の記事を読んで、IPOは儲かりそうだなと興味を持たれた方や、ぜひIPO参加してみたいという方も少なからずいらっしゃるのではないかと思います。
そこで本記事では、IPOの流れとともに、IPOへの参加方法から購入までの流れを解説します。
IPOって調べても聞き慣れない単語がたくさんでてきて、なかなか理解しづらいですよね。そのあたりの話も体系的にまとめていますので、IPO初心者の方はぜひ参考にしてください。
IPOの流れ
最初にIPOの流れを説明します。上場発表からIPOをゲットするまでの基本的な流れは、以下の図のようになります。

それぞれの内容を詳しく解説していきます(特に我々が能動的に動くのは、白字で記載している部分です)。
1. 上場発表
まずはじめに、ある企業の株が上場される(IPOになる)という情報が発表されます。
1番早い発表は、EDINETで行われます。その後、上場先の証券取引所でも発表されます(下記にリンクを貼っておきます)。
上場発表では、
- 公募株数、売出株数
- 公募(公開)価格の決定方法
- 仮条件決定日
- ブックビルディング期間
- 公募(公開)価格決定日
- 申込期間
- 払込期日、受渡期日
- 主幹事、引受幹事(委託幹事を含む)
など、IPO参加に必要な情報が発表されます。
これらの情報はわざわざ自分で確認しにいく必要はないです。うまくまとめてくれているサイト「96ut.com」があるので、こちらのサイトを参照しましょう。
2. 仮条件決定
仮条件というのは、次に説明する「ブックビルディング」に参加する際に、いくらで買いたいかを申告する際の価格の幅をいいます。
例えば、仮条件が2900円~3200円という価格幅で設定されたとすると、ブックビルディングでは下限2900円~上限3200円の間で購入希望価格を申告することになります。
ところで、仮条件の価格帯はどのように決まるのでしょうか?
楽天証券の説明を引用すると、以下のように決定されると記載されています。
仮条件は、主幹事会社によって、新規公開予定の会社の経営成績や財政状態等を勘案したり、類似会社がある場合にはその会社と比較したり、他の幹事証券会社等にヒアリングしたりして、妥当な価格帯を算定し、新規公開予定の会社と協議の上、決定されます。
楽天証券より引用
3. ブックビルディング(BB)
ブックビルディングとは、公募価格を決定する手法の1つです。
投資家にIPO銘柄をいくらで購入したいかを「仮条件の価格帯の範囲内で」意思表示してもらい、意思表示の最も多かった価格が、その銘柄の公募価格となります。
意思表示価格が公募価格を上回る場合、自動的に抽選となる証券会社が多いようです。
ブックビルディングに参加した投資家のみが抽選に参加できるので、ブックビルディングには絶対に参加してください。
4. 公募価格決定
ブックビルディングの結果を経て、公募価格決定日に公募価格(上場前の購入価格)が決定されます。
ブックビルディングでは価格の上限で申告する人が圧倒的に多いため、仮条件の上限額が公募価格となることが非常に多いです。
5. 抽選&購入申込
抽選と購入申込の順番が、証券会社によって異なります。
5-1. 抽選 ⇒ 購入申込
ブックビルディングに参加したら、そのまま抽選が行われるパターンです。
抽選に当たったら購入申込をします。このとき「公募価格×購入株数」の資金を証券口座へ入金する必要があります。
5-2. 購入申込 ⇒ 抽選
公募価格決定後、改めて購入申込意思表示をしてから、抽選が行われるパターンです。
この場合、購入申込意思表示をする段階で「公募価格×購入株数」の資金を証券口座へ入金する必要があります。
ブックビルディングと購入申込で2回の申込が必要なため、2段階申込方式と言われています。この方式を取っている代表的な証券会社には、楽天証券などがあります。
6. IPOゲット
受渡日にIPOが配分され、上場日より通常通り売買することが可能となります。
IPOでゲットした株の売却注文は、上場日の前営業日から受け付けられる証券会社が多いです。
IPOへの参加方法と儲け方
IPOの流れが大体つかめたと思うので、次にIPOへの参加方法と儲け方について解説していきます。
皆さんがやることは以下の通りです。
- IPOの情報収集をする
- ブックビルディングに参加する
- 購入申込をする
- IPOをゲットする
- IPO銘柄を初値で売る
それぞれ解説します。
1. IPOの情報収集をする
IPOをゲットするためには、何はともあれIPOがあることを知っておかなければなりません。そのために必ず情報収集をしましょう。
先ほども言いましたが、自分でいろいろ調べる必要はないです。IPOの上場発表がある都度、きれいにまとめてくれるサイト「96ut.com」様がありますので、こちらのサイトを参照しましょう。
ブックビルディングや購入申込の期間は大体5日程度なので、週に1回休みの日にでも上記のサイトをチェックして、来週以降に実施されるブックビルディング期間と購入申込期間と上場日をGoogleカレンダーにでも登録しておけば十分です。
ちなみに、狙うのはB評価以上のIPOですよ!
情報収集では以下の情報を入手しよう!
- ブックビルディング期間
- 購入申込期間
- 上場日
ちなみに、ブックビルディング期間や購入申込期間の終了日は証券会社によって1日程度ズレていることがあるので、終了日ギリギリではなく、開始日になったらなるはやで行動するようにしましょう。
2. ブックビルディングに参加する
お目当てのIPOがブックビルディング期間に入ったら、ブックビルディングに参加します。
ブックビルディングに参加するためには、証券会社に口座を開設しておく必要があります(IPOは証券会社からしか購入できません)。
ブックビルディング期間に入ってから、口座開設しても間に合わないので(口座開設には早くても1週間程度かかる)、必ず事前に口座開設しておきましょう。
口座開設については『IPOのブックビルディングは証券会社の口座開設が必要』のセクションを読んでください(リンクをクリックするとページ内の下の方に飛びます)。
また、B評価以上のIPOのブックビルディングに参加する場合、申告する価格は仮条件の上限額で設定しておいてください。
評価の高いIPO銘柄の公募価格は仮条件の上限額となることがほとんどであり、仮に公募価格を下回る価格で申告すると抽選にすら参加できなくなってしまうことがあるためです。
3. 購入申込をする
「①抽選⇒購入申込」の証券会社の場合は、抽選に当たったら購入申込をしましょう。
抽選に外れている場合は、購入申込自体ができません。抽選に当たることは非常に稀で、慣れてくると抽選結果を確認するのを忘れがちになってしまいますので、購入申込期間までに確認するクセを付けておきましょう。
当選は忘れたころにやってきますよ!
「②購入申込⇒抽選」の証券会社の場合は、購入申込期間になったら購入申込をしましょう。購入申込をすることで抽選に参加することができます。
4. IPOをゲットする
抽選に当たり、期日までに「公募価格×購入株数」分の資金を証券口座に入れると、IPOをゲットすることができます。
B評価以上のIPOなら平均で20万円以上の利益が狙えますから、絶対にゲットしましょう。運よくIPOに当たったのにお金を入れるのを忘れて買えなかった…なんてことのないように注意してください。
5. IPO銘柄を初値で売る
IPOをゲットしたら、上場日に売りましょう。
「(売却価格-購入価格)×購入株数」があなたの利益になります。
当然、「売却価格 < 購入価格」となってしまったら損失になりますが、手順通りに売買すれば9割以上の勝率が出ているので、そうそうないです。
最初に紹介した記事にも書いていますが、IPOで9割以上の勝率、かつ、平均20万円以上の利益を出す手順とは、
- “B評価以上の株”を公募価格で買い
- 初値で売る
ということです。
記事を読んでいない人は必ず読んでおいてくださいね。IPOをゲットすれば必ず儲かるわけではありませんよ。
IPOへ参加する際の注意点
IPOへの参加手順を説明しましたが、1つだけ正確に説明していない部分があります。それは資金を入金するタイミングです。
資金の入金が必要なタイミングは各証券会社により異なるため、上記では簡略化して説明しました。
もちろん上記で説明したように抽選に当たってから入金すればOKという証券会社もあるのですが、ブックビルディングや購入申込の段階で資金を入金しなければならない証券会社もあるのです。
しかも、一旦IPOに参加すると抽選に外れるまで資金を引き出すことができなくなってしまいます(約1~2週間程度)。これを俗に「資金拘束」と言います。
投資資金が少ない投資家にとって資金拘束は厄介な問題で、ある証券会社からIPOに参加して資金拘束を受けてしまったため、他の証券会社からIPOに参加できなくなってしまったということが起こる可能性があります。
資金拘束についての詳細や各証券会社のルールについては、以下の記事で解説していますので、あわせて読んでみてください。
ブックビルディング参加には証券会社の口座開設が必要
ここまで、IPOの流れと参加方法について説明しました。
ここで再確認ですが、IPO抽選に参加するにはブックビルディングに参加する必要があります。また、ブックビルディングに参加するには、その証券会社の口座を開設しておく必要があります。
IPOがどこの証券会社で取り扱われるかは、上場発表があるまでわかりません。上場発表があってから口座開設をしてもブックビルディングに間に合わない可能性があるので、各証券会社の口座だけは予め開設しておくようにしてください。
どの証券会社も口座開設は無料ですのでサクっと登録してしまいましょう。デメリットは引っ越ししたときに住所変更が面倒なくらいです(笑)
証券会社って実は皆さんが思っている以上にたくさんあって、全部の口座を開設するのはめちゃくちゃ面倒ですがやるしかない。1回やればいいので、将来の利益のために少しずつやっておきましょう。
全部紹介すると多すぎるので、ここでは僕も利用している「資金力の小さい投資家がIPOをやるなら絶対に口座開設しておくべき証券会社」を紹介しておきます。
最後にリンクが貼ってあるので、ポチっとして口座開設しちゃってください。どの証券会社もすべてネットでIPOに参加できますよ~。
1. SBI証券
まず絶対に口座開設必須なのが、SBI証券です。
もしどうしても1社しか口座開設できないなら、迷わずSBI証券で口座開設しましょう。それくらい優秀な証券会社です。
何が優秀かというと、IPOを取り扱う回数が圧倒的に多いです(第2位の証券会社よりも2倍程度多い)。IPOはそれを取り扱う証券会社でしか購入できないので、IPOを取り扱う可能性の高いSBI証券は絶対に登録しておくべきです。
それともう1つ大きな理由があります。SBI証券には「IPOチャレンジポイント」という独自の制度があるからです。これはSBI証券からIPOにチャレンジし続ければ、誰でもIPOに当選することができる制度なのです。
大きく儲かる可能性の高いIPOの際にはぜひ利用しておきたいところです。
- 【IPOの基礎知識】抽選方法を正しく理解して当選確率を最大化!
※【SBI証券】IPOチャレンジポイントを参照
というわけで、SBI証券はIPOに参加するなら絶対に口座開設しておくべき証券会社です。
2. 野村證券
次に口座開設しておくべき証券会社は、野村證券です。
IPOを取り扱う証券会社を「幹事証券会社」といい、特に中心となって上場を支援する証券会社を「主幹事」と言います(それ以外の証券会社は幹事、または、引受幹事と呼ばれます)。
主幹事はIPOを中心となって行うため、割当株数も圧倒的に多く、全体の8~9割が主幹事に割り当てられ、残りの1~2割はその他の幹事に割り当てられます。つまり、主幹事からIPOに申し込んだ方が母数が多い分、当選確率も高いんですよね。
野村證券は主幹事となる回数がかなり多いです。SBI証券よりも多いくらいです。
また、野村證券は資金拘束がありません。ブックビルディングへの参加(抽選への参加)は資金なしで参加できるので、口座開設してブックビルディングに申し込み、抽選に当たったら資金を入金するという形でIPOに参加できます。
これは資金力の小さい投資家にとっては非常に有難いことです。というわけで、野村證券にも口座開設しておきましょう。
3. マネックス証券
最後に紹介する絶対に口座開設しておくべき証券会社は、マネックス証券です。
マネックス証券は、抽選方法に1人1票制(完全平等抽選)を採用しており、資金の多い/少ないに関わらず、全員平等に抽選されます。
実は、SBI証券は個人投資家に配分された株数の70%は1単元1票制という方法で抽選しています。これは申込株数が多いほど当選確率が高くなる制度です。つまり資金が多い人ほど当選確率が高くなるという強者に有利なシステムなのです。
つまり、1人1票制を採用しているマネックス証券は、僕のような資金力の小さい投資家にも平等にチャンスを与えてくれる証券会社ということです。
また、マネックス証券は個人投資家への割当株数を100%抽選配分しています。ほとんどの証券会社では、IPOの抽選配分は10%程度なので、100%抽選配分を採用しているマネックス証券は、他の証券会社と比べIPOに当選する確率が高いと言えます。
※実際に私の知り合いはマネックス証券で当選してます
というわけで、資金力の小さい投資家はマネックス証券にも口座開設しておきましょう。
オンラインのみで口座開設できる証券会社と資料請求&書類を返送して口座開設する証券会社があり、証券会社により異なるので各HPで口座開設方法の確認をお願いします。
IPO参加から購入までの流れまとめ
それでは、最後に本記事のまとめです。
- 購入申込と抽選の順番は証券会社により異なる
- IPOへの第1歩はブックビルディングへの参加
- ブックビルディングへの参加は証券会社への口座開設が必須
IPOの流れと参加方法について説明しましたが、いかがだったでしょうか?
ちょっと難しかったなという人は、理解できるまで読み返してみてください。購入申込と抽選の順番が証券会社により違うため、少しややこしいですが、基本的な流れは変わりません。
ブックビルディングへの参加と購入申込をして、証券口座に資金を入れるだけです。そして、IPO抽選に当たったら上場日に初値で売りましょう。
何はともあれ、口座開設しないことにはIPO抽選に参加できませんので、あらかじめ口座開設だけはしておきましょう。
ご家族がいらっしゃる方は、ご家族分も口座開設してIPOに申し込めば当選確率も2倍、3倍になりますから、ぜひ一緒に口座開設しておくのがおすすめです。
僕にも家族がいれば、嫁さんや子供の分まで口座開設するんですけど…(そこには触れないでw)
最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。