IT業界

大手コンサルに転職して3年半で見えた大企業で働くメリット/デメリット

「コンサルに転職しようか迷う…」

「大企業で働くメリット/デメリットが知りたい」

そんな方に向けて、大手コンサルで働く僕が率直な意見をお伝えします。

 

どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、2次請けSEからコンサルタントに転職したマンです。

2016年に「社員数約800人の2次請けIT企業」から「社員数5,000人超の大手ITコンサル」に転職して約3年半が経過しました。

この3年半でITコンサルタントとしての仕事にも慣れ、その構造もわかってきたことで、2次請けSEとして働いていた頃とは違った大企業ならではのメリット/デメリットが見えてきたので、この記事に整理しておこうと思います。

大手コンサルではありますが、ここでは一般的な大企業で働くメリット/デメリットを書いています(コンサルで働くメリット/デメリットはまた別記事で紹介しますね)。

大企業への転職を考えている人や、これから就活をはじめる学生さんなどにも参考にしていただければと思います。

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大企業(大手コンサル)で働いて感じたメリット

まずは、大企業で働くメリットです。

2次請けSEとITコンサルの仕事内容や年収の違いは『【SE/SIer/社内SE】仕事内容と年収で見る違いをリアル解説』の記事にまとめていますので参考にしてください。

僕が大企業で仕事をして感じたメリットは以下の5つです。

  1. 年収が高い
  2. 働き方改革が推進されていて割と労働環境が良い
  3. 自分に合ったポジションで仕事ができる
  4. 優秀な人が多い/成長のスピードが速い
  5. 女性の比率が高い

 

それぞれ解説していきます。

1. 年収が高い

まずやっぱり大企業で働くメリット第1位ともいえるのが、年収が高いことです。2次請けSEの頃と比べると、300万円ほど上がりました。もちろん税金も生活レベルも上がったので、貯金額はそこまで大きくは増えませんが。

実際に大企業の中に入ってわかったことなんですが、月収はそこまで変わらないんですよ。僕の場合、1年目はむしろ少ないくらいでした。

でも、ボーナスが全然違うんです。そもそもボーナスの考え方が違いますからね。

大体、中小企業は「ボーナス額 = 月収 × ○倍(○≒1.5~2.0)」だと思うんですが、今の会社は「2ヶ月固定 + α(インセンティブ:評価により年収(=月収×16)の5~10%くらい)」がボーナスですからね。

業績が良い時は、それに加えて決算賞与まで出ましたよ。おかげで1回に出るボーナスの額が3~4倍になりましたw

年に2回政府が発表しているボーナスの平均額のニュースあるじゃないですか。80万とか90万とか。あれウソやろって思ってましたが、余裕で超えてますからね。

収入が増えればもちろん異性にもモテますし、コンサルっていう職業も反応がいいのよ。マッチングアプリでも「いいね!」いっぱいもらえますから(笑)

2. 働き方改革が推進されていて割と労働環境が良い

意外に思われる方も多いと思いますが、割と労働環境が良くてサービス残業とか、長時間労働とかはほとんどありません

さすがに残業はありますし、時期によって波もありますよ。でも終電がなくなるまで働かなければいけない状況とかは経験したことないですし、基本的に月45時間以上の残業もないですね。

ところで、なんで働き方改革が推進されているかっていう話なんですけど、基本的に政府が推進している施策って大企業から浸透していくんです。なぜなら、政府から大企業に直にお達しが来るから。お達しを守らないと政府から怒られちゃうわけです。

だから“今は”大企業の方が労働環境が良いのは間違いないです。昔は働き方改革という考え方がなかったら相当ひどかったみたいですけどね。

あと、いまだに働いてなんぼみたいな古い考え方の人がいるのも事実です。そういう人は無視しといて良いです(笑)

3. 自分に合ったポジションで仕事ができる

自分に合ったポジションで仕事ができるというのは、どちらかというと出世を望まない人向けのメリットになります。

どういうことかというと、一般的に出世というのは、最初は一作業者として仕事をしていたのが、その枠を超えてリーダーとなり、さらに出世すると、現場の責任者(管理職)、そして部署の責任者としての役割を担うようなステップを踏むんですね。

出世の一般コース:
一作業者 ⇒ リーダー ⇒ 現場責任者 ⇒ 部署の責任者

 

リーダークラスになるとチーム間の調整はもちろん、お客さんとの仕様の決定・調整も自分で行う必要があり、仕事に大きな責任が伴う立場になるんですね。

で、もちろん誰もが出世したいわけではなくて、そういう責任ある仕事がしたくなくて、一作業者のままで良いと考える人もいますよね。そういう人は「出世は望まないので一作業者として働きます」と宣言すれば、受け入れられて自分の望むポジション(自分の実力以下のポジション)で仕事をすることができます。

大企業には出世したいと考える人たちがたくさんいますから、道を譲りますと宣言することができるんです。

4. 優秀な人が多い/成長のスピードが速い

大企業になればなるほどだと思いますが、やっぱり周りに優秀な人が多いですね。優秀というのは、ここでは地頭が良いということです。

実際に新入社員として入社してくる人も高学歴の人ばかりですし、実際皆さんかなり優秀です。2次請けSEに入ってくる新人と比べると差は歴然…。

そういう優秀な人(上司や同僚含め)と一緒に仕事をしていると、学ぶことも多いし、自分も置いて行かれないようにって感じで頑張る分だけ成長のスピードが速いと感じます。

成長は個人の頑張りから生まれるものですけど、個人の頑張りを生むのは環境が大きく影響しますから。

5. 女性の比率が高い

これは男性の方向けのメリットですね(笑)

技術系の仕事って女性の比率めちゃくちゃ低いんですよ。2次請けSEだったときは、同期31人いて女性3人ですよ。これでも僕らの代は多い方で、毎年1人か2人という状態ですからね。

それと比べて、ITコンサルに転職したした時は同期40人いて半分女性でした。会社全体で見ても30%は女性ですから、多いですよね。

ところで、同性同士で仕事してるとパフォーマンス落ちません?(僕だけ?w)

やっぱり職場に女性がいるだけでやる気も出るし、パフォーマンスも上がりますよね(笑)

大企業は「女性の活躍推進」という政府の方針に従い、女性の比率を増やそうとしてますから、今でも女性の比率は結構高いのに、今後ますます高くなっていくはずです。

大企業(大手コンサル)で働いて感じたデメリット

続いて、大企業で働いて感じたデメリットを紹介します。

  1. 責任が重くなる
  2. 管理系の仕事が増える
  3. ITスキルが身に付かない/大規模システムが多くレガシーシステム保守案件も少なくない
  4. 意識高い系の人が多くてメンドイ
  5. 品の良い人が多い

 

それぞれ解説します。

1. 責任が重くなる

僕はこれが大企業で働くデメリット第1位だと思います。

一作業者だったら全然大丈夫なんですけど、出世すればするほど責任が重くなっていきます

自分の一言により、お客さんの意思決定がなされることもあるので、そのプレッシャーたるやハンパないです。常に緊張感を持って仕事をしてますよ。

しかも、大企業だったらその分動く金額も大きいですし、関わる人も多いですからね。皆さんよくあのプレッシャーの中で仕事してはるわ(僕もだけど)。

2. 管理系の仕事が増える

こちらも一作業者から抜け出してリーダー以上になった場合ですが、管理系の仕事が多くなりますね。進捗管理、タスク管理、課題管理、その他各社との調整などなど。実作業がほとんどなくなります。

昔は実作業をしない管理者に憧れた時期もありましたが、やっぱり作業してる方が楽しいなぁと思うようになってきて、実作業ができないのは悲しいですね。

あと出世を望む方にお伝えしたいのですが、実作業ができない口だけ管理者って本当に嫌われるので、一作業者のうちにしっかり実力をつけて、管理者になってくださいね。

3. ITスキルが身に付かない/大規模システムが多くレガシーシステム保守案件も少なくない

大手IT系企業のデメリットになりますが、上流工程の仕事がメインなので、ITスキルが身に付きません

ソースの見たり、システムを触ることはもちろんありますが、プログラミングをしたり、設定をいじったり、実際にシステムを開発するということはほとんどなくなります

例えば、RPAってありますよね。大手IT企業では、「RPAを使えば○○ができて、こういう未来が描けます」っていうのはお客さんに言えるんですよ。でも、実際にRPAをどうやって導入するのかとか、どうやって設定するのかは知らないんですね。

そのあたりは、すべて下請け企業に丸投げしちゃうので。そういう意味でITスキルは身に付かないです。

また、大企業であればあるほど、取り扱うシステムの規模も大きく、最新記述の導入にも消極的で、はっきり言ってレガシーシステムが多いです。また、システム導入後は保守・運用まで請け負いますから、それがずっと続くわけですよ。

僕は保守案件がすごくつまらないと感じていて、それが原因で転職したくらいなので、デメリットだと認識しています。

4. 意識高い系の人が多くてメンドイ

これちょっと嫌じゃないですか?

僕はどちらかというと意識低い系なので、家に帰っても仕事のことを考えたり、仕事のためにスキルを磨こうとかいう気はさらさらないんですね。

でもですね、例えば、上司とかと話す機会があったときに「働き方改革で早く帰れるようになって家で何してるの?もちろんスキルアップのために勉強してるよね?」って感じで言ってくるような、意識高い系の人が多いんですよ。

同僚とかも、スキルアップするために自分でセミナーに参加したりとか、資格取ったりとか行動力のある人多いですね。

僕は人生における仕事の優先順位が低いので、そういう人たちと一緒にいると息が詰まるというか、メンドイですよね。いつも脳内真っ白にして聞いたフリしてますw

5. 品の良い人が多い

これはちょっと僕の生い立ちにも関係しているんですが、皆さん品が良すぎてちょっと合わないなって感じがします(仕事から離れたときに感じます)。

僕はカースト制度でいえば、ピラミッドの底辺の1番端っこで育ってきたようなクソ貧乏下品野郎なので、友達との会話も下ネタとかバンバン挟んでたんですよ(笑)

でも大企業の人は品が良いですね。下ネタとか一切受け付けないし、セクハラ扱いされちゃうので完全に封印しました。なので、今はかなり肩身が狭いと感じることが多く、飲み会とかも断るようになってしまいましたね。

2次請けSEだった頃は楽しかったなぁ。同僚に下ネタ言っても全然笑ってくれるし(←下ネタ言いたいだけw)

大企業で働くメリット/デメリットまとめ

では、今回の記事をまとめます。

本記事のまとめ
  1. 大企業(大手コンサル)はとにかく給料が高い
  2. 給料が高い分、責任は重い
  3. メリット/デメリットは人それぞれ

 

ここまで、僕が感じた大手コンサルで働くメリット/デメリットを紹介しました。

当たり前ですけど、メリット/デメリットの感じ方は人それぞれ違うので、事実としてこいうことがあるんだくらいにとらえていただければと思います。

そして、大企業っていいなって思っていただければ飛び込んでみるもよし。やっぱり大企業は合わなそうだなと思えば、違う会社に行けばいいし。そういった判断を行う1つの指標にしていただけたら嬉しく思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m

おわりでーす。

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