「三井松島ホールディングスって投資先としてどうなの?」
「三井松島ホールディングスに投資した人の意見が聞きたい!」
そんな三井松島ホールディングスを投資候補としている人に向けた内容です。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、三井松島ホールディングスの株買ったマンです。
僕は「高配当成長割安株への長期投資(マンビー投資法)」という高配当株投資戦略を掲げ、このブログで実践&公開しています。

マンビー投資法に則り投資活動をする中で、およそ5ヶ月前となりますが、三井松島ホールディングスの株を購入しました。5ヶ月前に購入した株の記事を今ごろ書こうとしている僕のルーズさはさておき、この記事では、三井松島ホールディングスの株を購入するにあたり調べたことや考えたこと、購入に至った経緯などを紹介したいと思います。
三井松島ホールディングスが投資先として気になっている人や高配当株投資戦略に興味のある方に読んでいたいただければと思います。
三井松島ホールディングスの基本情報
まずは基本情報を整理します。
企業基本情報
企業の基本情報です。
創業・設立 | 1913年1月 |
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決算期 | 3月期 |
資本金 | 約85.7憶円 |
業種分類 | 鋼業業 |
従業員数 | 1,274名(2020年3月末) |
投資基本情報
次に、投資観点での基本情報です(2020年3月期)。
上場 | 1962年 東証1部上場 |
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株価(購入時) | 822円 |
発行済株式数 | 13,064,400株 |
時価総額 | 約107億円 |
単元株数 | 100株 |
最低購入金額 | 82,200円 |
配当額(2020年実績) | 中間:なし、期末:50円 ※2021年は未定 |
配当率 | 6.08% |
株主優待 | あり |
PER(2021年予想) | 15.27 |
PER(2020年実績) | 4.66 |
PBR(2020年実績) | 0.32 |
5ヶ月前(2020年4月頃)に僕が三井松島ホールディングスの株を購入した時は、2020年3月期の本決算もまだ出ていなかったですし、もちろん2021年度の通期予想も出ていませんでした。なので、2020年3月期の通期予想で計算すると、PER=4.66、PBR=0.32、配当率=6.08%と激安水準でした。
しかし、コロナ禍での本決算発表で、2021年3月期の通期業績・配当予想「未定」となり、8/7に発表された1Q決算では超大幅減益予想が発表され、PERは15.27倍となってしまいました。しかも未だに配当は未定です。
やはり売られるには売られる理由があるといったところですかね。配当の観点から見れば当時は激安水準であったため、見切り発車で購入してしまったところがありますが、冷静に考えると、配当予想が出てから購入しても良かったかなと若干購入タイミングを見誤った感じがしてます。
話が脱線しましたが、株主優待に関してはなんと2種類もあります。
株主優待 | 100株以上~ 1,000株未満 |
1,000株以上~ 3,000株未満 |
3,000株以上 |
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株式会社エムアンドエムサービスが運営する 19 施設、及び三井港倶楽部 施設優待割引券(3,000 円) | 2枚 | 4枚 | 6枚 |
花菱縫製株式会社 オーダー商品お仕立てギフト券(10,000円) | 1枚 | 2枚 | 2枚 |
僕にとってはあまり嬉しい優待ではないですが、優待を含めた利回りを考えると数ある銘柄の中でもトップクラスの利回り(還元率)を誇ると思います。
三井松島ホールディングスの事業内容
三井松島ホールディングスは、1913年(大正2年)の創業以来、100年以上にわたって、石炭の生産・販売事業を展開する企業です。
近年では、CO2排出規制強化等によるエネルギー転換の流れを受けて、企業買収等を通じて新規事業を増やし、収益基盤の安定化・多様化を進めています。これまでに飲食用資材、衣料品、電子部品、事務機器、ペットフード等多領域にわたる事業をM&Aで取得しています(詳細は、三井松島ホールディングスのHPを参考にしてください)。
三井松島ホールディングスは石炭事業が大きな柱だったのですが、どうしても抗えない世の中の流れというものがあり、会社としての生き残りをかけ、石炭生産事業の撤退を前提として、新規事業の買収に乗り出したことは僕は前向きにとらえています。
あまりにもいろんな事業に手を出し過ぎでは…という感じがしなくもないですが、そこは会社の方針にお任せですかね。
買収自体は前向きにとらえていますが、1つ大きな誤算は新型コロナウイルスの感染拡大ですね。新規事業では会社としてのノウハウも少ないでしょうし、近年買収したたくさんの事業がこの困難を乗り切れるのかなというのは株主として少なからず不安があります。
三井松島ホールディングスの業績と配当
過去の売上高や経常利益、配当の推移などをグラフ化&分析し、配当の継続性について検討します。
1. 売上高/営業キャッシュフローマージン推移

2009年にとんでもない売上高を記録していますが、大体1,000億円以下で、近年は600億円程度で推移しています。2009年に売上高が高くなっている理由は調べていないのでわかりません(笑)
エネルギー転換に伴い、売上高も徐々に右肩下がりの傾向にあるでしょうか。新規事業に期待したいと思います。
2. 経常利益・純利益/配当金推移

2-1. リーマンショック(2008~2012)時も黒字経営
厳密にいえば、2009年は赤字ですが、経常利益はしっかり黒字なので、何か大きな特別損失が出たのだと思います。経常利益ベースで見れば、リーマンショック時も黒字経営できているのは素晴らしいです。
今後リーマンショック級の大不況が再来しても、利益を出し続けてくれるのではないかという期待が持てます(コロナ禍も現在のところ黒字予想)。
2-2. 過去10年間減配が1度もない
グラフの通りですが、過去10年間に減配が1度もありません。2013年は記念配当が出ているだけなので2014年は減配として考えません。記念配当や特別配当は増配とは言えませんからね。
また、2009年や2015年など純利益ベースで大きく業績が悪化した年にも前年と同等の配当額を維持しています。こういった姿勢から今後多少業績が悪化しても配当を維持してくれるのではないかという期待が持てます。
3. 利益剰余金推移

「利益剰余金÷配当額」は今の配当額を維持した場合、何年くらいで利益剰余金が尽きるのかという指標で、僕は「配当維持年数」と呼んでいます(配当金は利益剰余金から出ます)。
直近の配当額を維持したとしても、約30年分は利益剰余金があるので、まだまだ配当は維持できそうですね。また、グラフから利益剰余金は右肩上がりに推移していることがわかります。
4. 配当額/配当性向

配当は期末に1回というのが三井松島ホールディングスの通例です。配当性向30%程度とかなり低めで、新規事業が軌道に乗れば、まだまだ増配の余地があると思っています。
5. 配当政策
2020年の有価証券報告書には、配当政策として以下のように記載されています。
当社は、株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけており、将来における安定的な企業成長と経営環境の変化に対応するために必要な内部留保を確保しつつ、経営成績に応じた株主への利益還元を継続的に行うことを基本方針としております。
当社の剰余金の配当は、期末配当の年1回を基本的な方針としております。中期経営計画における配当性向目標(30%)を目安としますが、最終的には総合的な観点から取締役会において決定いたします。
「株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけており」という言葉が重要ですね。ただし、高配当株投資家として1点気になるのは、「配当性向目標(30%)を目安とします」というところです。
「配当性向○%以上」という方針を掲げる企業は業績により配当額が変化するため、マンビー投資法の投資対象とはしないのですが、三井松島ホールディングスは過去の配当実績から投資対象としました。
配当性向の推移グラフでは、利益の落ち込んだ2015年には94.8%という高い配当性向となっても配当を維持したという実績があります。つまり、「最低限配当性向30%とするけど減配はしない」という感じかなと都合の良いように解釈してみましたw(期待も込めて)

三井松島ホールディングスの株価の推移
株価の10年チャートと30年チャートです。


※株価チャートはSBI証券様からお借りしました。ありがとうございます。
チャートの形は非常に悪いですね。2003年、2009年と並んで株価は最も低い水準となっています。これから上がることってあるんですかね?
まあ株価が下がろうと配当さえ維持してくれれば、マンビー投資法的には全く問題ないのですが、こんなに株価が低迷していると減配も織り込み済に見えてきますよね。
三井松島ホールディングスの今後の見通し
三井松島ホールディングスは、2018年11月に、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画(5ヵ年)を策定しています。
世界規模での環境保護意識の高まりを背景に、石炭関連事業を取り巻く環境がかなり厳しいものに変容しており、石炭生産事業に依存しない収益基盤の確立が必要と考え、そのためのロードマップや具体的対策をまとめた中期経営計画を策定したとのことです。
中期経営計画のKPIは以下の通りです。
- 営業利益:55億円(2024年3月期)
- ROE:8%以上(2024年3月期)
- 配当性向:30%以上
これらの目標が達成できれば、三井松島ホールディングスにとっては大きな飛躍となるでしょうし、間違いなく株価も大きく飛躍するはずです。
目標達成に向けて、今後5年間で計300億円をかけ、石炭関連以外の新規事業で約30億円の営業利益増を目指すとのことです。
300億円というと、2020年3月期の本決算で発表された純資産が約320億円なので、会社の有り金(借金ではない資産)をほぼ全部使って買収していくということになります。ですから、この中期経営計画には、会社の生き残りをかけた大きな覚悟と決意があると僕は思います。
目標数値としてはかなり高いなぁという印象ですが、100年以上続けてきた石炭事業からの脱却を図ろうとする会社の姿勢が良いと思いませんか?僕はそういうところに惹かれて、見切り発車でしたが投資することにしました。
この中期経営計画を策定したころには、コロナなんて予想もしなかったと思いますが、現状の厳しい環境に負けずに頑張ってほしいです。
三井松島ホールディングスへの投資に対する今後の展望
マンビー投資法に則り、822円で最低単元株数(100株)だけNISAで購入しました。
9/22現在、2021年3月期の配当額は未定ですが、もし昨年と同じ50円が出るなら、配当利回りは6.08%とかなりおいしい投資となっています。配当予想が出て減配なしなら、ガンガン購入していきたいと思ってます。
とはいえ、分散投資を徹底するため、1銘柄に投資する額は運用資産の10%までというルールを定めているので、今の株価水準なら1,200株くらいしか購入できないんですけどね(運用資産1,000万円のため)。
ちょっと見切り発車で購入してしまったところがあるので、配当予想が出るまでは、追加購入はしません。もし減配ということになれば、減配額にも寄りますが、状況に応じて投資を継続するかどうか判断したいと思います。
三井松島ホールディングスの投資分析まとめ
それでは、今回の記事をまとめます。
- コロナ前の業績なら現在の株価は安すぎる(逆に言うと、コロナが終息したら今の水準では買えない!?)
- 中期経営計画には大きな期待を寄せている(目標を達成すれば株価も配当も飛躍的に上昇することが見込まれる!?)
- 配当予想が出るまでは追加購入はしない(今年度は減配の可能性が高い!?)
配当の観点から言えば、9/22現在の株価763円(配当利回り6.6%)は安すぎる水準だと思いますが、減配を織り込んでいるような株価にも見えて、今の株価が安いかどうかは何とも言えないですね。
もちろん5ヶ月前は減配しないだろうという自信のもと購入したのですが、1Q決算でも配当を未定としていることや、イオンフィナンシャルなんちゃらとかいうこれまで20年以上も減配しなかった企業が、コロナ禍で早々に大幅減配を発表し株価の暴落を経験したことなどから、現在はその自信がかなり薄らいでいますw
三井松島ホールディングスはリーマンショック直後の2009年は赤字でも前年の配当を維持したという実績があるので、コロナ禍の2021年3月期も何とか減配なしで迎えてほしいですね。
あと、個人的に中期経営計画はすごく挑戦的で素晴らしいものだと感じているので、コロナで大変な状況ではありますが、目標達成に向けて一歩一歩進んでいってほしいと思います。そして、投資をした以上、自分も企業を信じて応援していきたいと思います。
頑張れ!三井松島ホールディングス!!
この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。
最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。