「伊藤忠エネクスって投資先としてどうなの?」
「伊藤忠エネクスに投資している人の意見が聞きたい!」
そんな方に読んでほしい内容です。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、伊藤忠エネクスの株買ったマンです。
僕は「高配当成長割安株への長期投資(マンビー投資法)」という高配当株投資戦略を掲げ、このブログで実践&公開しています。

マンビー投資法に則り投資活動をする中で、先日、伊藤忠エネクスの株を購入しました。
そこでこの記事では、伊藤忠エネクスの株を購入するにあたり調べたことや考えたこと、購入に至った経緯などを紹介したいと思います。
伊藤忠エネクスが投資先として気になっている人や高配当株投資戦略に興味のある方に読んでいたいただければと思います。
伊藤忠エネクスの基本情報
まずは基本情報を整理します。
企業基本情報
企業の基本情報です。
創業・設立 | 1961年1月 |
---|---|
決算期 | 3月期 |
資本金 | 約199憶円 |
業種分類 | 卸売業 |
従業員数 | 5,619名(2019年3月期) |
投資基本情報
次に、投資観点での基本情報です(2019年3月期)。
上場 | 1978年2月 東証2部上場 1979年9月 東証1部上場 |
---|---|
株価(購入時) | 902円 |
発行済株式数 | 116,881,106株 |
時価総額 | 約1054億円 |
単元株数 | 100株 |
最低購入金額 | 90,200円 |
配当額(2019年予想) | 中間:21円、期末:21円 |
配当率 | 4.66% |
株主優待 | なし |
PER(2020年予想) | 8.63 |
PBR(2019年実績) | 0.83 |
配当率:4.66%と非常に高く、PER:8.63、PBR:0.83と株価もかなり割安です。
なぜここまで安く放置されているのでしょうか?(笑)
ここまで安いと逆に不安になるレベルですが、市場からは先がないと思われているのか、はたまた、市場がまだ目をつけていないお宝銘柄なのか…。
昨今の時代の変化から、異業種からの参入、業界の垣根を超えた連携などが脅威となり、商社はよく売られている傾向があるように思いますので、そういった背景もあるのかもしれません。
伊藤忠エネクスの事業内容
伊藤忠エネクスは、伊藤忠系のエネルギー商社です。
ガス/石油/電力(住まい)/熱供給/自動車/エコという分野で、我々の生活や産業にエネルギーを提供しています。
分野 | 事業内容 |
---|---|
ガス | 家庭用のLPガス・都市ガスの販売、LPガス自動車への燃料供給、工業用・医療用の産業用ガス、半導体向けの特殊ガスの販売 |
石油 | 自動車用ガソリン、灯油、軽油の販売、製造業・工場向けの灯油、重油等の供給、アスファルト販売、船舶燃料の販売 |
電力(住まい) | 太陽光発電システム、エネファーム、電力小売事業、発電事業 |
熱供給 | 冷房用冷水、暖房用温水の熱供給事業とその関連事業 |
自動車 | カースタ、イツモカーネット、バッテリー・エンジンオイル・タイヤの販売、洗車事業 |
エコ | AdBlueの販売、GTL燃料の販売 |
※詳細は、伊藤忠エネクスの事業紹介のページを参考にしてください。
上記のように事業は手広く展開していて、確かに生活や産業になくてはならないものを提供していますね。
ここまで大きな会社だと商社としてそれなりのコネクションもあるでしょうし、急激に業績が悪化したりするようなこともないのかなと想像します(ただし、各分野とも競争が激しそうな気はします)。
伊藤忠エネクスの業績と配当
過去の売上高や経常利益、配当の推移などをグラフ化&分析し、配当の継続性について検討します。
1. 売上高/営業キャッシュフローマージン推移

売上高の推移は強いて言うなら横ばいでしょうか。また営業キャッシュフローマージンも2%前後と、お世辞にも業績が良いとは言えませんね。少なくとも成長株ではないと思います。
ただ、売上高は1兆円を超えており、かなり大規模な事業を営んでいることがわかります。売上高1兆円を超える上場企業は、全体の1割もいませんからね。
2. 経常利益・純利益/配当金推移

2-1. リーマンショック(2008~2012)時も黒字経営
まず何といってもリーマンショック時(2008年~2012年)も黒字経営というのは大きいですね。
エネルギーは産業や生活になくてはならないものですから、ある程度不況には強いのかもしれません。
今後リーマンショック級の大不況が再来しても、利益を出し続けてくれるのではないかという期待が持てます。
2-2. 過去10年間減配が1度もない
グラフを見て分かるとおり、過去10年に減配が1度もありません。2011年は記念配当が出ているだけなので2012年は減配として考えません。
記念配当や特別配当は増配とは言えませんからね。
ちなみに、2018年は経常利益・純利益ともにほとんど増えてないのに配当金が大きく増えています。その理由は、配当政策の変更によるもので、配当性向を30%→40%に引き上げているからです。
3. 利益剰余金推移

棒グラフ→利益剰余金の推移、折れ線グラフ→利益剰余金÷配当額の推移です。
「利益剰余金÷配当額」は今の配当額を維持した場合、何年くらいで利益剰余金が尽きるのかという指標です(配当金は利益剰余金から出ます)。
直近の配当額を維持したとしても、約17年分は利益剰余金があるので、まだまだ配当は維持できそうですね。
また、グラフから利益剰余金は右肩上がりに推移していることがわかります。ただし、2014年だけは93億円ほど減っていて、理由はわからなかったのですが、この年にIFRSを導入し会計基準が変わっているので、それが原因なのかなぁと思ったり…知らんけど。
4. 配当政策
2019年の有価証券報告書には、配当政策として以下のように記載されていました。
当社は株主還元策として、継続的な安定配当を方針として掲げ、連結配当性向40%以上を指針としており、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。
「継続的な安定配当を方針として掲げ」ってところが良いですね。ちなみに、2017年までは配当性向30%以上という方針でした。
高配当株投資家としては、「配当性向○%以上」という方針を掲げる企業への配当狙いの投資はあまりおすすめしていませんが、伊藤忠エネクスは過去の配当実績から投資対象としました。

配当金推移のグラフの2010~2012年、2015年を見てください。前年に比べ利益が落ち込んでいるにも関わらず、配当は維持、または、増配となっています(このときの配当性向は40~45%)。
通常、「配当性向○%以上」という配当政策を掲げる企業は、利益が減ると配当金も減らしてしまう傾向にあるのですが、伊藤忠エネクスは利益が減っても配当性向を上げて配当金を維持するという形を取っていたことがわかります(過去の配当実績では)。
近年、配当性向を40%まで引き上げたので、その傾向が今後も続くかというのはちょっと微妙なところですが、多少利益が落ち込んでも配当は維持してくれる可能性が高いのではないかと僕は思います。
伊藤忠エネクスの株価の推移
株価の10年チャートと30年チャートです。


※株価チャートはSBI証券様からお借りしました。ありがとうございます。
チャートの形的には、どうなんでしょう?上に行くか下に行くかは判断が難しいですね。しばらくは横ばいか800~1,000円くらいのレンジで動くんじゃないですかね。知らんけど。
30年チャートを見ると、今回の購入価格902円って割と高値水準で買ってるなという気がしなくもないんですが、まあ業績も昔と今では全然違いますし、一概には言えませんね。
リーマンショック時の底値が400円くらいなので、仮にそこまで下がったとしても、12~13年持っておけばプラスになるなって感じで、結構おいしい投資だと思います(現在の配当額が維持できればの話)。
伊藤忠エネクスの今後の見通し
伊藤忠エネクスグループは、2019~2020年度までの2ヵ年を対象とする中期経営計画『Moving2020 翔ける』に取り組んでいます。
概要はこんな感じ↓
2020年度の定量計画(純利益:125億円、配当性向:40%)を達成できれば、株価も配当も上がることは間違いないので、ぜひぜひ計画通りに進んでほしいですね。
成長戦略として600億円を投資して、海外展開とか新規事業の創出とかも好感が持てますね。昨今、各分野で海外展開を狙う企業は多いですから、生活や産業になくてはならない企業として、他社に負けずに頑張ってほしいと思います。
こういった取り組みの一環なのか、2019年10月から組織改編を行っています。
調べてみると、この会社は組織改編を度々行ってますね。組織改編を度々行う会社ってちょっと信用できない部分があるんですよねー。
昔勤めてた会社は、赤字部署を目立たなくするために(利益が平らになるように)、度々改編してたので(笑)
前向きな組織改編だったら良いんですけど…。
伊藤忠エネクスへの投資に対する今後の展望
マンビー投資法に則り、902円で最低単元株数(100株)だけNISAで購入しました。
配当利回りは4.66%とかなり高いですし、配当を維持する姿勢も見られるので、850円近辺まで下がれば徐々にナンピンしていきたいと思います。800円を切るなら強気で買い増しますかね(業績次第ではありますが)。
とはいえ、分散投資を徹底するため、1銘柄に投資する額は運用資産の10%までというルールを定めているので、1,000株くらいしか購入できないんですけどね(運用資産1,000万円のため)。
700円台で買い集められれば、配当利回りも5%を超えてくるため、万々歳といったところでしょうか。
伊藤忠エネクスの投資分析まとめ
それでは、今回の記事をまとめます。
- 配当利回りは高く、配当を継続する可能性も高いと思われる
- 『Moving2020 翔ける』を掲げ、海外展開や新規事業の創出に取り組んでいる
- 株価が下がったら買い増します
伊藤忠エネクスは売上高1兆円を超えており、事業規模も非常に大きいため、成長株としての期待はしていません(値上がり益は期待していません)。
それよりは事業規模の大きさを活かした企業としての安定性、配当の継続性を強く期待して購入しています。
株価は700~1,100円くらいのレンジで推移しつつ、平均購入価格700~850円くらいで、現在の配当額(配当利回り5~6%くらい)をもらい続けることができれば理想通りの展開です。
ちなみに、購入する際は800円台まで株価が下がるのを待っていたのですが、なかなか下がってこなかったので、打診買いってことで902円で指値出し直したら、その日のうちに800円台まで下がるっていう…。
株ってコンナモンダヨネー(´・ω・`)ショボン
この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。
最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。