購入株

【購入株】イオンフィナンシャルサービス(8570)の投資分析

どうも~。

SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、高配当株中毒者です。

2019/5/29~2019/6/3の間に、日経平均は1,000円近く下落し、とうとう21,000円を大きく下回ってしまいました。

株式投資家にとっては一憂したくなるような相場ですが、僕のような高配当株狙いの投資家にとっては、配当利回りが高くなるため、買い増しチャンスとなります。

そんな買い増しチャンス到来の中、僕はイオンフィナンシャルサービスという企業の株を購入しました。

そこで、本記事ではイオンフィナンシャルサービス(AFS)の株を購入するにあたり、調べたことや考えたこと、購入に至った経緯などを紹介したいと思います。

ちなみに、僕は「高配当成長割安株への長期投資(マンビー投資法)」という投資手法を掲げ、このブログで実践しています。投資の具体的な手法については、以下の記事に記載しています。

高配当成長割安株への長期投資【マンビー投資法の投資方針と手法】この記事では、配当による不労所得を最大にするため、高配当株(+成長株)+割安株を満たす株に長期投資する手法 = 「マンビー投資法」について、投資方針や具体的な手法を運用資産などとともに公開します。...

 

また、最新の決算分析(2021年2月期1Q決算)は以下の記事をご覧ください。

【イオンフィナンシャルサービス】四半期決算分析〈2021.1Q〉この記事では、イオンフィナンシャルサービスの2021年2月期の第1四半期決算について分析しています。前回の決算発表では、「未定」となっていた業績・配当予想が発表され、株価は大暴落しました。...

 

この記事は2019/6/9に書いたもので、その当時の投資分析です。
2020/7/8に発表された2021年第1四半期決算では減配が発表されました。
新型コロナウイルスの影響により、現在の状況はかなり変わっていますので、ご注意ください。

 

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イオンフィナンシャルサービスの基本情報

まずは基本情報を整理します。

企業基本情報

企業の基本情報です。

創業・設立 1981年6月
決算期 3月期 → 2月期(予定)
資本金 約457憶円
業種分類 その他金融業
従業員数 19,102名(2019年3月期)

 

2018年度までは決算期は3月でしたが、2019年6月25日の定時株主総会で承認されれば、2019年度から2月に変更されます。

また、2019年4月に会社分割による組織再編により、銀行持株会社から事業会社に移行しています。

イオンフィナンシャルサービス組織再編前

 

イオンフィナンシャルサービス組織再編後

AFSの適時開示より引用

 

イオン銀行の株式をAFSコーポレーションに承継させることにより

  • イオンフィナンシャルサービス→事業会社
  • AFSコーポレーション→銀行持株会社

となります。

組織再編の背景・目的としては、より柔軟なビジネスモデル構築を図り、業務範囲拡大に対応できる体制を実現するため、とのことです(銀行持株会社だと法律により業務範囲が規制されてしまう)。

僕は非常に前向きな組織再編だと考えています。

株式基本情報

株式の基本情報です(2019年3月期)。

上場 1996年 東証二部上場
1998年 東証一部上場
株価(購入時) 1,691円
発行済株式数 225,510,128株
時価総額 約3813億円
単元株数 100株
最低購入金額 169,100円
配当額(2020年予想) 中間:29円、期末:39円
配当利回り 4.02%
株主優待 なし
PER(2020年予想) 9.60
PBR(2019年実績) 0.96

 

配当利回り:4.02%、PER:9.6、PBR:0.96と、利回りも高く株価も割安です。

直近10年を遡ってみると、これだけ高い配当利回りで購入できたのは、2009年のリーマンショックの時くらいしかありませんでした。

というわけで、なかなか良いタイミングで購入できたかなと思います。

でも、株主優待がないのは寂しいですね~。イオングループなら何かしらの優待があってもいいと思うんですけどね。

今後、優待追加で株価爆上を期待します(笑)

イオンフィナンシャルサービスの事業内容

AFSは、小売業発の総合金融グループです。

その事業内容は多岐に渡るので、詳細はAFSのHPを確認してほしいのですが、ざっくりいうと、以下の6つの商品・サービスを展開しています。

  1. クレジットカード/デビットカード/電子マネー(WAON)
  2. 住宅ローン/各種ローン
  3. 預金サービス
  4. 国内保険サービス
  5. 投資信託
  6. イオンウォレット/通帳アプリ/暮らしのマネーサイト

競合は多いですが、クレジットカード/デビットカード/電子マネー(WAON)事業には期待したいですね。

「日本 キャッシュレス 比率」でググってみると、日本のキャッシュレス比率は約20%とのことでした。まだ普及の余地は十分にあり、今後も成長していく市場ではないでしょうか。

政府もキャッシュレスを広めていく方針で、2020年までにキャッシュレス比率40%を目指すとのことです。金融業界にとっては追い風となる発表だったと思います。

イオンフィナンシャルサービスの過去の業績と配当の推移

過去10年分の売上高や経常利益などをグラフ化しました。

1. 売上高/営業キャッシュフローマージン推移

イオンフィナンシャルサービスの売上高推移売上高/営業キャッシュフローマージン推移

 

売上高→棒グラフ、営業キャッシュフローマージン→折れ線グラフです。

リーマンショック回復期(2013年頃)以降は、売上高はきれいな右肩上がりです。

企業が利益を伸ばしていくためには、売上高というのは非常に大事な要素だと考えているので、直近のグラフを見ると安心感があります。

しかし、リーマンショック時には横ばいですし、金融業と言うのは景気の影響を受けやすいのかもしれません。

懸念は、営業キャッシュフローにマイナスの年があることでした。

詳しい理由は書かれていませんでしたが、イオン銀行との統合(2014年度)やACSリースの設立(2016年度)によるものなのかなと思ってます。

まあ売上高、経常利益(下グラフ)は成長しているので問題ないかと。

2. 経常利益・純利益/配当金推移

イオンフィナンシャルサービスの経常利益推移経常利益・純利益/配当金推移

 

経常利益→青棒グラフ、純利益→緑棒グラフ、配当金→折れ線グラフです。

2-1. リーマンショック(2008~2012)時も黒字経営

リーマンショック(2008~2012)時も黒字経営というのは大きいですね。それでも2010年はなんとか黒字といった状況で、純利益はわずか2億でしたが。

今後、100年に1度と言われるリーマンショック級の大不況が再来しても、利益を出し続けてくれるのではないかという期待が持てます。

そもそもそんな大不況が来なくて、大きな問題(情報漏洩とかシステム障害とか)がなければ、間違いなく黒字営業が続くはずです。

2-2. 過去10年間減配が1度もない

グラフを見て分かるとおり、過去10年に減配が1度もありません。

決算短信には、以下のように書かれていました。

当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要施策と位置付け、株主の皆さまへの適正な利益配分を実施するとともに、事業拡大や生産性向上を実現するための内部留保資金の確保を行い、企業競争力を高めることを基本方針としております。

AFSの2019年3月期決算短信より

 

純利益はわずか2億円だった2010年でさえ、配当は維持しています。こういうところを見ると、今後業績が悪化しても配当は維持してくれそうだと思えますよね。

配当に関しては、過去のデータがかなり拠所になります。

3. 利益剰余金推移

イオンフィナンシャルサービス利益剰余金推移利益剰余金推移

 

利益剰余金→棒グラフ、利益剰余金÷配当額→折れ線グラフです。

「利益剰余金÷配当額」は今の配当額を維持した場合、何年くらいで利益剰余金が尽きるのかという指標です(配当金は利益剰余金から出ます)。

2013年にイオン銀行と統合し記念配当(+5円)を行ったからだと思いますが、少しだけ利益剰余金が減っています。しかしそれ以外は利益剰余金は増え続けています

また、直近でも15年くらいは配当を維持できる計算になるので、多少景気が悪化しても配当を維持してくれそうです。

イオンフィナンシャルサービスの株価の推移

株価の推移は、SBI証券さんから引用させていただきました(ダメだったら即削除しますのでご指摘ください)。

イオンフィナンシャルサービスの株価10年チャート株価チャート(10年)

 

2019年3月期の決算発表が行われた翌日、株価が大暴落しました。

終値にして、2,164円→1,878円にまで下落。なぜなんでしょう。確かに数字だけ見ると、来期(予想)は減収減益であり、これまで8年連続で続けてきた成長が止まってしまったかのように見えます。

でも決算期が3月期→2月期に変更となるため11ヶ月決算なんですよ。つまり計算期間が通常より1ヶ月少ない。それを考慮すると、実は来期の業績予想も増収増益なんですよね。なぜここまで売られたのかわかりません。

なぜ売られているかわからない謎の下落は買いチャンスという持論もあり、一旦下落が止まったことを確認&利回りが4%を超えたところで僕は買いを入れました(1,691円)。

しかし、10年チャート的には大きな三尊を作っており、近々1,500円くらいまで下がりそうな形をしてます(笑)

まあそうなると、PER=8.52、PBR=0.85、配当率=4.53%となりますし、ますます魅力度がアップしますので、僕は買い増しします(もちろん、業績次第ですが)。

逆に三尊を否定すれば、3,500円を超える可能性もあります。成長株なので値上がり益も期待したいですね。

 

イオンフィナンシャルサービスの株価30年チャート株価チャート(30年)

 

30年チャートを見ると、リーマンショック時でも、1,000円くらいまでしか下がってません。僕の買値(1,691円)からすると、大不況が来ても40%くらいの下落で止まってくれる可能性が高いということです。

そこまで下がったとしても配当が維持できるなら、10年も持っておけばトントン、それ以降はプラスになる計算になるので、おいしい投資先ではないでしょうか。

イオンフィナンシャルサービスの今後の見通し

2019年3月期の決算短信では以下のように書かれています。

次期につきましては、変化が激しい環境下においてお客さまのニーズに総合的に対応していくため、デジタル化の推進および商品・顧客基盤の拡大等に取り組んでまいります。
国内においては、キャッシュレスの取り組みを強化します。キャンペーン等により、イオングループ協同でキャッシュレス化を推進し、お客さまにキャッシュレスの利便性を体験いただくよう努めてまいります。また、お客さまの多様な嗜好性に応じ、提携カード発行等により、提携先との協業を通じた顧客基盤・取扱高の拡大を図ります。さらに、スマートフォンアプリ「イオンウォレット」の機能を拡充し、入会申込みや決済等の機能拡充により、個々のお客さまのニーズに沿ったサービスを適時に提供してまいります。
本年度上期は、これら施策に対して広告宣伝費を中心に前倒しで支出する計画としており、第2四半期連結累計期間の経常利益は対前年同期実績を下回る見通しです。しかしながら、下期において、これら施策の効果として会員獲得並びに取扱高の拡大を見込んでいることから通期においては前年同期間実績を上回る見通しです。

AFSの2019年3月期決算短信より

 

国内においては、キャッシュレス化に対する取り組みを強化していく方針のようです。そのためにガンガン広告費を使って宣伝していくとのこと。

日本のキャッシュレス普及率は20%ですから、現金派の80%から新規会員が増えて、クレジットカードや電子マネーを使ってもらえれば、まだまだ売上拡大の余地はありますよね。

一方、宣伝費かけても本当に利用者を獲得できるかはわからないところがあるので、次期の見通しは少し確実性に欠けてますよね・・・。

海外においては、デジタル化の推進による収益性改善に取り組むとのことです。AIを導入し、審査プロセスの自動化、審査スピードの向上、審査精度の向上を図り、効率化を推進するとのこと。

海外に関しては具体的な施策も出ており、おそらく上手くいくのではないかなと思います。2019年は効率化による収益性のアップを目指していますが、今後はさらなる売上アップを図る施策にも期待したいです。

まったくの余談ですが、いまだに現金でしか支払いできない店とかまじで早くキャッシュレス決済を導入してほしいですね。完全に時代の流れに取り残されてると思います。もはやそういう店には僕は行かなくなってしまいましたが。

懸念やリスク

AFSの2019年3月期の決算短信の中で「事業等のリスク」として、20個ほどのリスクが上げられています。

いずれも確かにリスクなのですが、僕が特に懸念しているのは以下の2つです。

③競争激化による影響について
当社グループが事業を行っている業界において、技術の進展や新規参入などにより競争が激化し、これに十分な対応ができない場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑭戦略、施策が奏功しないことの影響について
当社グループは、様々な戦略や施策を実行しております。しかしながら、戦略や施策が実行できない、あるいは当初想定した成果の実現に至らない可能性があります。その結果、戦略や施策自体を変更する可能性があります。

AFSの2019年3月期決算短信より

 

クレジットカード/電子マネーは競合他社もたくさんありますし、ぶっちゃけ宣伝広告だけでは利用者はそう簡単に増えないと思います。

かくいう僕もWAONは使ってないですし、イオンのクレカも持ってないです。やっぱりクレジットカードってライフスタイルによって決めた方がお得なので。

そう考えると、AEON店舗の拡大が必然的にAFSのクレカ/電子マネーの拡大につながるはずなので、親会社のイオン(株)には頑張ってもらいたいですね。

イオンフィナンシャルサービスへの投資に対する今後の展望

マイルールに則り、1,691円で最低単元株数(100株)だけNISAで購入しました。

配当を維持する強い姿勢が見られるので、安くなったら買い増ししたいと思います。

また、2012年から8年連続で売上高、及び、経常利益は成長を続けていますので、成長株としても期待しています。

2019年は景気減速が深刻化してきて、業績は厳しい結果となるかもしれませんが、不況期を乗り越えれば必ず株価も上がると信じています。

売りルール

高配当(4.02%)成長(8年連続)割安(PER=9.6)株なので、長期的に見て今後の株価にも非常に期待しています。

売るとすれば、減配になって配当率3.5%に満たなくなったらですかね。

1,691円で購入しているため、1,691円×3.5%≒60円の配当を維持できなくなったら売るというルールを設定します。
※買い増しにより、平均購入価格が下がれば許容範囲も拡大します

イオンフィナンシャルグループの投資分析のまとめ

それでは、今回の記事をまとめます。

本記事のまとめ
  1. 配当を継続する強い意志が感じられる
  2. 8年連続成長している企業
  3. 配当利回り3.5%を維持できなくなったら売り

 

発見したときは、まだこんなに素晴らしい可能性を秘めた株があったのかと思いました。インカムゲインと同時にキャピタルゲインによる利益も狙えると思ってます。末永く付き合える株に成長してくれたら嬉しいですね。

世界景気減速は非常に気になるところですが、防御力高めの買い増しで乗り切りたいと思います。

投資は自己責任でお願いします。

 

最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m

おわりでーす。

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