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【IPOの基礎知識】抽選配分を正しく理解して当選確率を最大化

「IPOでよく聞く抽選配分ってなに?」

「どの証券会社からIPOに参加すれば、当選確率が上がるの?」

そんなIPOビギナーに読んでほしい内容です。

 

どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、IPO投資頑張るマンです。

IPOはお小遣い稼ぎに最適な誰にでもできる投資です。

IPOって儲かるの?【2017~2019年の237銘柄で検証】みなさん、IPOってご存知でしょうか?株式投資経験者なら聞いたことがある方もいると思います。巷では「IPOは確実に儲かるよ」といううわさも。果たして本当なのでしょうか?2017年~2019年の237銘柄を対象に検証してみました。...

 

ですが、1番難しいのはIPO抽選に当たること。

できるだけ多くの証券会社からIPOに申し込むのが、当選確率を1%でも上げる最善の方法なのですが、資金拘束を受けるため、全ての証券会社から申し込むことは一般的な投資家には難しいです。

そこで本記事では、証券会社がどれくらいの割当株数を抽選に配分しているかという視点から、どの証券会社からIPOに参加すれば当選確率が上がるのかについて考えていきます。

証券会社では、割当株数をすべて抽選に配分しているわけではありません。一部は機関投資家へ、一部はお得意様へ(裁量配分)、残りを抽選配分としています。そして、その比率は証券会社によりマチマチなのです。

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IPOの当選確率を上げるために知っておきたい抽選配分の話

IPOの当選確率を上げるために、知っておいてほしいのが抽選配分についてです。

先ほども書きましたが、幹事証券会社に割り当てられたすべての株を個人投資家が買えるわけではありません。

企業から幹事証券会社に配分された株式は、まず機関投資家と個人投資家に配分されます。さらに個人投資家の中でも、裁量配分と抽選配分に分けられます。

抽選配分の考え方

 

機関投資家と個人投資家に配分される割合は、公開されておらず正確な数字はわかりませんが、過去の実績からおよそ10~30%が機関投資家、70~90%が個人投資家に配分されるようです。

機関投資家に配分した株数を差し引いて、残った株数が個人投資家に配分されます(裁量配分と抽選配分)。

裁量配分とは、証券会社の「お得意様」に配分されるIPOです。投資家の中には、証券会社の営業マンのアドバイスを受けながら投資活動を行っている人たちがいます。そういう投資家は当然資金力も桁違いですし、証券会社への手数料の支払いも高額になります。

証券会社からすると、そういった資金力のある投資家は証券会社に大金を落としてくれる「お得意様」であり、お得意様を囲い込むために一定数のIPOを配分しているのです。

まあ、それはそれで納得ですよね。しょうがないと思います。どうしてもIPOがほしい場合は、お得意様になるしかないです。が、ハードルは非常に高いと思います。

これは完全な僕の予想ですが、各社のIPOの優遇制度等を考慮すると、少なくとも5000万~1億円以上の預かり資産があり、取引手数料50~100万以上を証券会社に貢献できていれば、お得意様になれるのではないかなと思います。

一方、抽選配分とは機械的に抽選を行い、当選した人に配分されるIPOです。ネットや電話、対面(お得意様以外)で抽選に参加できるものは、すべてこの抽選配分に割り当てられたIPOを狙うことになります。

IPOの当選確率を上げるための戦略

では、IPOの当選確率を上げるための戦略を、抽選配分の視点から解説します。

戦略といっても、すごく単純です。割当株数と抽選配分の割合から抽選配分に回される株数(抽選株数)が多い証券会社のIPOから参加していくという戦略です。

例えば、2019/5/30に上場するバルテスを例に考えてみます。

バルテスの割当株数は、以下のようになっています(目論見書に記載されています)。

引受幹事 割当株数 割合
SBI証券(主幹事) 889,100 85%
野村證券 41,950 4%
楽天証券 10,500 1%
エース証券 10,500 1%
ひろぎん証券 10,500 1%
藍澤証券 10,500 1%
むさし証券 10,500 1%
エイチ・エス証券 10,500 1%
東洋証券 10,500 1%
丸三証券 10,500 1%
岩井コスモ証券 10,500 1%
SMBC証券 10,500 1%
極東証券 10,500 1%

 

まず、上記の株数を各証券会社は機関投資家と個人投資家に配分しますが、↑で述べた通り、この配分割合は公開されていないのでわかりません(証券会社ごとに異なる)。わからないことに頭を悩ませてもしょうがないので、各証券会社で一定(差はない)と考えます。

上記の株数に一定数を機関投資家に割り当てて、残ったものを裁量配分と抽選配分に分けます。抽選配分の割合は公開されていますので、その値を用いて抽選株数を計算すると以下のようになります。

引受幹事 割当株数 割合 抽選配分 抽選株数
SBI証券(主幹事) 889,100 85% 70% 622,400
野村證券 41,900 4% 10% 4,200
楽天証券 10,500 1% 100% 10,500
エース証券※ 10,500 1% 10% 1,100
ひろぎん証券※ 10,500 1% 20% 2,100
藍澤証券 10,500 1% 10% 1,100
むさし証券 10,500 1% 10% 1,100
エイチ・エス証券 10,500 1% 10% 1,100
東洋証券※ 10,500 1% 10% 1,100
丸三証券 10,500 1% 10% 1,100
岩井コスモ証券 10,500 1% 10% 1,100
SMBC日興証券 10,500 1% 15% 1,600
極東証券※ 10,500 1% 10% 1,100

 

割当株数の10%~30%を機関投資家に割り当てるため、実際には上記よりも少なくなりますが、どの証券会社が抽選株数が多いのかはわかります。

SBI証券は、70%を抽選に配分していて、しかもバルテスの主幹事なので、株数が非常に多いですね。SBI証券のIPOには絶対参加すべきということです。

次いで、抽選株数が多いのは楽天証券です。割当株数が多いのは野村證券ですが、抽選配分の関係で、楽天証券の方が個人投資家に回される株数が多くなっています。この差が抽選配分を意識する最大のメリットです。

次いで、野村證券、ひろぎん証券と抽選株数が多くなっているのですが、ひろぎん証券は残念ながらネットでのIPO申込は受け付けていません(上記の表で※印をつけている証券会社はネットでのIPO申込不可)。

対面のみでの申込となるため、口座を持っている人はぜひIPOに申し込んでください。おそらく、ネットによる申し込みより当選確率は高くなると思います。

このように抽選配分を意識することで、資金拘束により制約を受ける僕のような弱小投資家でも、上手にIPOに参加して当選確率を上げることができます。

各種ソース

IPO関連のネット情報は古いものがめちゃくちゃ多いので、ソース元も掲載しておきます。ネットに溢れるウソや浦島情報に騙されずに、各証券会社のHPから情報を取得して、正しい情報を得る努力するように心がけましょう。

 

ちなみに、多く各証券のサイトや会社が公開している「○%」の割合は、裁量配分と抽選配分の割合を表しています(下図※再掲の赤枠部分)。証券会社に割り当てられた株数全体からの配分割合ではありません

抽選配分の考え方

 

抽選配分の割合の多い証券会社

バルテスの例から、割当株数が多くても抽選配分の割合によって抽選株数にかなり差があることがわかっていただけたと思います。

ここでは、抽選配分の多い証券会社を紹介しておきます。

引受幹事 抽選配分 備考
SBI証券 100% 70%完全抽選、30%ポイント抽選
楽天証券 100% 100%抽選配分
松井証券 70%以上 70%以上を抽選配分/資金拘束なし
GMOクリック証券 100% 100%抽選配分
ライブスター証券 100% 100%抽選配分/資金拘束なし
マネックス証券 100% 100%抽選配分
岡三オンライン証券 100% 100%抽選配分/資金拘束なし
DMM株 100% 100%抽選配分

 

抽選配分が多いのは主にネット証券ですね。これらの証券会社には口座開設しておくとチャンスが巡ってくる可能性が高くなりますよ。

抽選配分を正しく理解して当選確率を最大化まとめ

それでは、今回の記事を簡単にまとめます。

本記事のまとめ
  1. 抽選配分の割合は各証券会社により異なる
  2. ネット証券の抽選配分比率は高い
  3. 割当株数と抽選配分から算出できる「抽選株数」の多い証券会社のIPOから参加すべし

 

証券会社により抽選配分ってかなり違うんですね。母数が多いほど当選確率が上がるのは言うまでもないことで、抽選株数が多い証券会社のIPOから優先的に参加するようにしましょう。

ちなみに、最低でも10%以上を抽選に回すように決められているため、抽選配分が10%以下という証券会社はありませんよー。

以下の記事では、主幹事と裏幹事ではどちらの証券会社の方が当選確率が高いかや、抽選方法の観点からどの証券会社のIPOに参加すれば当選確率が上がるのかを書いていますので、あわせて読んでみてください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m

おわりでーす。

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