「三井松島ホールディングスの2021年の本決算どうだったの?」
「三井松島ホールディングスを投資先として検討している!」
そんな方に向けて、三井松島ホールディングスに投資している僕の決算分析内容を共有します。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、三井松島ホールディングスの株を買ってるマンです。
2021/5/12に僕のポートフォリオを構成する「三井松島ホールディングス」の本決算(4Q決算)が発表されました。

三井松島ホールディングスは3Q決算で通期業績予想(純利益)の大幅赤字を発表したものの、同時にそれまで未定としていた配当予想50円(前年と同額)を発表し、株価は大きく上昇しました(800円台→1,100円台)。
しかし配当以外の上昇材料がなく、本決算発表に向けて株価は徐々に下がっていき、株価は再び1,000円を切る展開となってしまいました。
そこでこの記事では、三井松島ホールディングスの2021年3月期の確定業績がどうだったのか、来期の業績予想&配当予想はどのくらいかに注目して分析していきたいと思います。
- 三井松島ホールディングスの2021年本決算の分析結果がわかる
- 三井松島ホールディングスの過去の業績の推移がわかる
- 三井松島ホールディングスに配当目的で投資をしてよいかがわかる
それではやっていきましょう!!
【伊藤忠エネクス】2021年3月期 本決算情報
まずは、本決算ですが主な数字は以下の通りです。
今期の業績
上記の通り、前期比で売上収益-13.6%、営業利益-29.0%、経常利益+0.8%、純利益-30.35億円で大幅な減収減益となりました。
3Q決算で発表された通り、2021年3月期は特別損失を積んだことにより赤字決算となっています。
財務状況
2021年度に特損による大赤字を出したことが原因なのか、買収したことが原因なのかちょっとわかりませんが、自己資本比率が10%近く減り、42.8%になっているのはちょっと気になりますね。
来期に業績も戻らず、自己資本比率もこれ以上下がるのであれば、見切りも必要かと考えています(自己資本比率が低い会社は投資対象外としているため)。
今期配当額と来期業績/配当予想
今期の確定配当額と来期の配当/業績予想は以下の通りです。
2021年3月期の期末配当は50円で確定となりました。
また、来期の配当予想も今期と同じく50円(期末50円)となっています。
これだけ大赤字にも関わらずしっかり配当を出してくれたことは、配当投資を続ける側としては、今後も投資を続けていいんだという安心感のある結果でしたね。

来期の業績予想に関しては減収増益予想となっていますが、減収の原因は新たな会計基準を適用することによるものだそうで、適用しない場合は増収増益予想となっています。
利益ベースで見ると、コロナ前の水準にまで業績回復予想となっていますので、予想通りにいけば、株価もコロナ前と同じ1,200円前後まで回復するのかもしれませんね。
各種指標
2021年3月期の本決算を受け投資指標を整理しておきます。
この記事を書いている6/27時点での株価(992円)を基準にした各種指標値は以下の通りです。
指標 | 今期 | 来期予想 | 計算式 |
---|---|---|---|
PER(株価収益率) | – | 6.45 | 株価÷1株益 |
PBR(株価純資産倍率) | 0.43 | - | 株価÷1株当たり純資産 |
ROE(自己資本利益率) | – | 6.6% | 純利益÷自己資本×100 |
ROA(総資産利益率) | – | 2.8% | 純利益÷総資産×100 |
配当利回り | 5.04% | 5.04% | 配当額÷株価×100 |
予想PERは約6.45倍、PBRも0.43と非常に割安に見えますが、万年このくらいなので、PER/PBRはあまりあてにならないです。

ただし、配当利回りで見ると5.04%と過去水準から比較してもかなり高くなっているので、現在は配当投資としての購入チャンスなのかもしれませんね。
業績が予想通り回復するのであれば、今がビッグチャンスだと僕は思ってます(その見極めは難しいですが)。
本決算に対する見解
今回の決算で最も気になるのは、大幅赤字の原因となった特別損失の内容ですよね。
決算説明資料にすべて記載されていたので引用します。
1番大きい損失が「リデル重機等減損損失」で、約24億円ですね。
コロナ関連でも花菱縫製で約19億円ほどの特別損失を積んでます。
このタイミングで特別損失を積む必要があったのかはわかりませんが、営業利益は前期比で-29%とコロナの影響で本業はボロボロだったことは間違いないので、戦略的に特損を積んだ感じですかね?
また、三井松島ホールディングスのメイン事業は石炭等のエネルギー関連事業なのですが、石炭からの脱却を目指して、様々な企業を買収して生活関連事業もやっています。
あまりにもエネルギー関連事業(石炭)とかけ離れ過ぎていて、急にこんなに新しい分野に手を出して大丈夫か?(これまでの経営ノウハウ活かせるの?)って感じが拭えないですが…
石炭からの脱却を図るというのは超重要戦略なので、ぜひ頑張ってほしいです。
でも、買収した企業がコロナの影響を大きく受けてそうな感じがして心配ですよね。
現に花菱縫製は、約19億円ほどの特別損失を積んでますし。
各事業の詳細は上記リンクを参照ください。
【三井松島ホールディングス】今後の見通し
今後の見通しとしては以下のように記載されています。
新たに適用される「収益認識に関する会計基準」の影響により、エネルギー事業の石炭販売分野が大きく減収となるため、売上高は399億円となる見通しであります。また、生活関連事業において、株式会社システックキョーワ(住宅関連部材分野)を子会社化したことや衣料品分野の黒字化などにより、営業利益は30億円となる見通しであります。
上記営業利益に加え、支払利息の計上などにより経常利益は29億円、親会社株主に帰属する当期純利益は20億円となる見通しであります。
2021年2月に新たにシステックキョーワという会社を買収したようですね。
こちらも石炭とは大きくかけ離れた住宅関連部材分野とのことです。
創業100年以上続いている会社なので、めちゃくちゃ心配しているわけではないのですが、ここ数年取り進めている買収が成功するかが三井松島ホールディングスが今後生き残れるかのカギを握るので、ただただ成功を祈るばかりです。
衣料品分野の花菱縫製は今期営業損失3億円とのことでしたが、来期は1億円の黒字を見込んでいるようです。
工場の数を半分にしたり、従業員数を700人→300人にしたりと、黒字化に向けた手は打っていますが、コロナによるテレワークの増加等でスーツを作る機会も絶対少なくなってますよね。
こういった定量目標がきちんと達成できるのか、四半期決算もしっかり確認していきたいと思います。
【伊藤忠エネクス】本決算発表後の値動き
決算発表(2021/5/12)前後の値動きは、以下のようになりました。

※上記チャートはSBI証券様よりお借りしました。ありがとうございます。
値動きに対する私見
決算発表翌日は前日比-5.04%(-49円安)となり大きく売られました。
しかしその後は右肩上がりで、1,000円を上回る場面もありました。
決算の内容にポジティブサプライズはなかったですし、配当で株価が維持されているような感じもあるので決算を受けて下がるのは仕方ないですかね~。
2022年3月期の四半期決算内容次第ではありますが、決算発表まではしばらく900~1,000円くらいのレンジで動きそうですね。
上げ材料はないし、配当利回り5%超えなので下値もたかが知れてるでしょう。
【三井松島ホールディングス】過去の業績のおさらい
2021年3月期の業績が確定したので、過去の業績について簡単におさらいしておきます。
売上高/営業キャッシュフローマージン

売上高が徐々に右肩下がりになっているのが気になります。
企業買収によりうまく売上を伸ばしていければよいですが、来期は会計基準の変更により売上高が大幅に下がるので、数値だけで見ると過去の水準よりもより低くなるんですよね~。
経常利益/純利益/配当額

利益面はなかなか安定しないですね。
来期も赤字だった場合は継続して投資するかを真剣に検討しないといけないなと思ってます。
利益剰余金

今期は利益剰余金が減ってしまいましたが、それでも配当維持年数(利益剰余金÷配当額合計)は24年ほどあるので、配当維持はまだまだ維持できるとみています。
配当額/配当性向

今期は赤字なので配当性向は出してませんが、毎年大体30%前後くらいと結構低めなんですよね。
なので増配余地もあるとは思いますが、今は会社として新しい方向に向かっている大事な時期ですし、増配よりも今後の会社としての成長のためにお金を使ってほしいと思います。
(そもそも積極的に増配してきた会社ではないので増配に期待はしていませんが)
【三井松島ホールディングス】四半期決算分析〈2020.4Q〉まとめ
それでは最後に今回の記事をまとめます。
- 2021年3月期の業績は特別損失を積んで赤字決算
- 来期業績予想はコロナ前の水準まで回復/配当予想は50円(今期と同じ)
- 赤字でも配当を維持する姿勢に配当投資としての安心感あり
いかがだったでしょうか?
2021年3月期の業績はコロナ影響+特別損失を積んだことにより大幅赤字となりました。
買収している新規事業がコロナ禍の影響を受けやすそうな事業ばかりで、結構不安だったのですが、配当だけは維持してくれたので配当投資としては及第点ですかね~。
来期の業績はコロナ前の水準まで戻る予想となっているので、株価の回復にも少し期待しつつ、四半期決算の業績をしっかりウォッチしていきたいと思います。
赤字でも配当を維持したという実績に安心感はありますが、やはり赤字が続けば配当は維持できなくなるので、追加購入は四半期決算を見極めてからにしようかなと思います。
三井松島ホールディングスは期末配当1回なので、焦る必要もありませんし。
興味のある方は三井松島ホールディングスへの投資を検討してみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。
僕が掲げるマンビー投資法の投資方針や手法はこちら。

最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。