決算分析

【伊藤忠エネクス】四半期決算分析〈2021.4Q〉

「伊藤忠エネクスの2021年の本決算どうだったの?」

「伊藤忠エネクスを投資先として検討している!」

そんな方に向けて、伊藤忠エネクスに投資している僕の決算分析内容を共有します。

 

どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、伊藤忠エネクスの株を買ってるマンです。

2021/4/30に僕のポートフォリオを構成する銘柄、「伊藤忠エネクス」の本決算(4Q決算)が発表されました。

伊藤忠エネクス(8133)の投資分析【購入株】この記事では、マンビー投資法に従って購入した伊藤忠エネクス(8133)の投資分析を行います。伊藤忠エネクスの株を購入するにあたり、調べたことや考えたこと、購入に至った経緯などまとめています。...

 

伊藤忠エネクスは、3Q決算まではコロナ禍においても増益を達成するなど、業績は非常に順調に推移してきました(売上収益の減少は気になるものの)。

そこでこの記事では、伊藤忠エネクスの確定業績がどうだったのか、決算の内容はどうだったのか、来期の業績予想&配当予想はどのくらいかに注目して分析していきたいと思います。

この記事を読めばわかること
  1. 伊藤忠エネクスの2021年本決算の分析結果がわかる
  2. 伊藤忠エネクスの過去の業績の推移がわかる
  3. 伊藤忠エネクスに配当目的で投資をしてよいかがわかる

それではやっていきましょう!!

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【伊藤忠エネクス】2021年3月期 本決算情報

まずは、本決算ですが主な数字は以下の通りです。

今期の業績

伊藤忠エネクスの2021年3月期決算短信より引用

 

上記の通り、前期比で売上収益-17.6%、営業利益+0.5%、経常利益+0.3%、純利益+0.9%で減収増益となりました。

3Q決算では減収減益予想だったのですが、終わってみれば増益達成で1ページ目の数字は株主としてわりと満足できるものだったかなと思います。

伊藤忠エネクスの2021年3月期第3四半期決算短信より引用

 

財務状況

伊藤忠エネクスの2021年3月期決算短信より引用

 

営業活動によるキャッシュフローはプラスですし特に問題ないと思います。

今期配当額と来期業績/配当予想

今期の確定配当額と来期の配当/業績予想は以下の通りです。

伊藤忠エネクスの2021年3月期決算短信より引用

 

2021年3月期の期末配当は28円(うち、記念配当6円)で確定し年間配当は50円となりました。
また、来期の配当予想は46円(中間23円、期末23円)となっています。

今期に関しては予想通り期末配当22円でしたが、記念配当が上乗せされてますね。
来期は中間・期末それぞれ普通配当が1円ずつ計2円の増配予想となりました。

配当に関しては申し分ない結果だと思います。

増配は正義!!(減配は悪w)

来期の業績予想に関しては増収増益予想となっています。
これまでの大幅減収が気になってはいたのですが、心配していたよりは若干安心感のある内容で正直ほっとしました。

各種指標

2021年3月期の本決算を受け投資指標を整理しておきます。この記事を書いている5/30時点での株価(1,003円)を基準にした各種指標値は以下の通りです。

指標 今期 来期予想 計算式
PER(株価収益率) 9.31 9.06 株価÷1株益
PBR(株価純資産倍率) 0.83 株価÷1株当たり純資産
ROE(自己資本利益率) 7.5% 7.7% 純利益÷自己資本×100
ROA(総資産利益率) 3.0% 3.1% 純利益÷総資産×100
配当利回り 4.99% 4.59% 配当額÷株価×100

 

予想PERは約9倍、PBRも1倍以下、かつ、予想配当利回りが4.59%と非常に割安だと思います。

【PERの意味】PERが低いと割安だと判断される本当の理由PERが低いとなぜ割安だと判断されるのでしょうか?この記事では、PERの本当の意味について解説します。PERを正しく理解できれば、便利な使い方や落とし穴、PERでスクリーニングすることの無意味さが理解できます。...

 

追加投資したいくらい魅力的だと思いますが、自分の平均取得単価は859円なので、買い上がるのが少し抵抗あるんですよね~。
もし保有してなかったら即買いレベルの投資先だと思います。

本決算に対する見解

決算補足説明資料にもわかりやすい図があったので引用します。

伊藤忠エネクスの2021年3月期決算補足説明資料より引用

 

純利益ベースでは、産業ビジネス事業以外は減益となってますね。
各セグメントごとの業績は以下の通りです。

 

ホームライフ事業、電力・ユーティリティ事業は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けたこともあり、大幅な減収減益です。

カーライフ事業は、上期は新型コロナウイルスの影響を大きく受けていましたが、下期に取り戻し微減益と言ったところですかね。

産業ビジネス事業のみ大幅増益で、上期からずっと「原油価格の変動を捉えたオペレーション」が奏功しているようです。

ただ、これって本当にどういうことなんですかね?
来期以降も続けることができるのでしょうか?
ちょっとよくわからない決算内容なので、そこだけ不安感が拭えないんですよね。

【伊藤忠エネクス】今後の見通し

2021/5/14に中期経営計画『SHIFT!2022』が発表されました(2021年度~2022年度)。

伊藤忠エネクスの中期経営計画『SHIFT!2022』より引用

 

細かく説明すると長くなってしまうので詳細には触れませんが、気になる方はリンク先を参照ください。

ここでは、1番気になる定量計画のみに触れておきます。

伊藤忠エネクスの中期経営計画『SHIFT!2022』より引用

 

業績目標としては、新型コロナウイルスの影響もあり現状とほとんど変わりません。
配当性向も40%以上を維持してくれるようなので、大幅減配は可能性としては低いと思います。

Moving 2020 翔ける」では、新型コロナウイルスの影響により大幅に定量計画を下げてしまいましたからね。
今回の中期経営計画ではぜひ計画を達成できるように頑張っていただきたいと思います!

【伊藤忠エネクス】本決算発表後の値動き

決算発表(2021/4/30)前後の値動きは、以下のようになりました。

※上記チャートはSBI証券様よりお借りしました。ありがとうございます。

値動きに対する私見

決算発表翌日は前日比+2.02%(21円高)、その翌日には+3.57%(38円高)で、1,101円まで上昇しました。
しかし、その後は右肩下がりで直近では1,000円を下回る場面もありました。

3Q決算までの予想からすると、サプライズともいえる決算だったので予想通り上昇してくれましたが、直近はエネルギー関連株全体の下落につられてしまいました。

【伊藤忠エネクス】過去の業績のおさらい

2021年3月期の業績が確定したので、過去の業績について簡単におさらいしておきます。

売上高/営業キャッシュフローマージン

 

最近は売上高の減少が著しいです。
原因としては、原油安が影響していると思われますが、何となくここが1番の不安要素です。

経常利益/純利益/配当額

 

2016年以降、純利益は右肩上がりで6期連続の最高益を更新しています。
配当もリーマンショック時からすでに3倍近くになってます。

利益剰余金

 

近年はずっと増配を続けているため、配当維持年数(利益剰余金を配当総額で割った値)は徐々に右肩下がりになっています。
それでも今の配当を17年以上維持できる計算になりますし、利益剰余金は右肩上がりに推移しているので、問題ないでしょう。

配当額/配当性向

 

直近は配当性向40%程度で安定しています。
10年に1度のペースで記念配当が出るかなと予想していたら、コロナ禍においてもきちんと記念配当出してくれたので、良かったです。
次の記念配当は2031年ですかねw

【伊藤忠エネクス】四半期決算分析〈2020.4Q〉まとめ

それでは最後に今回の記事をまとめます。

本記事のまとめ
  1. 2021年3月期の業績は減収増益
  2. 来期業績予想は増収増益、配当予想は46円(普通配当2円の増配)
  3. 株価も割安水準で配当利回り(約4.6%)も良く配当投資におすすめ

 

いかがだったでしょうか?

コロナ禍にもかかわらず、増益を達成し、さらに6円の記念配当まで出してくれて、今期の業績・配当に関してはあまり言うことはないですね。

売上収益の大幅減少と、増益となった要因「原油価格の変動を捉えたオペレーション」というのは気になるところではありますが、来期も続けていけるものなのかまずは1Q決算にしっかり注目したいと思います。

自分は現在300株保有していて、平均取得単価が859円、配当利回りが約5.36%なので、今の株価(1,003円)で購入すると、平均取得単価が上がり配当利回りが下がってしまうんですよね~。

そこだけがネックで追加購入するかどうかめちゃくちゃ迷ってるんですが、配当投資としてはすごくオススメできる株だと思ってます。

配当投資に興味のある方は自己責任のもと、伊藤忠エネクスへの投資を検討してみてはいかがでしょうか!

この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。

 

僕が掲げるマンビー投資法の投資方針や手法はこちら。

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最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m

おわりでーす。

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