「イオンフィナンシャルサービスの2021年2月期2Q決算はどうだったの?」
「イオンフィナンシャルサービスを投資先として検討している!」
そんな方に向けて、イオンフィナンシャルサービスの決算分析結果を共有します。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、イオンフィナンシャルサービスに投資してやる気失ったマンです。
先日、2020/10/7にイオンフィナンシャルサービスの2Q決算が発表されました。1Q決算ではコロナの影響が大きく、まさかの赤字決算&大幅減配予想という最悪の結果でした。
1Q決算の結果を踏まえて、私が2Q決算で注目するポイントは以下3つです。
- コロナの業績への影響は1Q決算(3~6月)と比べてどうだったのか?
(さらに赤字拡大??) - 中間配当はいくらで確定したのか?年間配当予想に変化はあったか?
- 今期業績予想はレンジという中途半端な内容から改善されたのか?
配当狙いの投資家として、最も注目しているのは②ですが、果たして結果はどうだったのでしょうか?決算の内容も分析しながら、記事にまとめていきたいと思います。
前回発表の決算分析については以下をご覧ください。

【イオンフィナンシャルサービス】2021.2Q決算情報
まずは、2021年2Q決算ですが主な数字は以下の通りです。
営業収益:2,306億円、営業利益:77.7億円、経常利益:78.1億円、純利益:14.8億円となり、なんと黒字化してました。
決算が近くなるにつれて、株価が異様なほど上昇していたので、もしかしたら割とマシな決算出てくるかなと思ってましたが、割とマシな決算が出てきましたw
とはいえ、過去5年の経常利益の推移を比較すると、完全回復にはまだまだ程遠いです(決算期が変わっているので単純比較はできませんが)。
年度 | 2Q実績 | 本決算実績 | 進捗率 |
---|---|---|---|
2017年 | 27,426 | 61,606 | 44.5% |
2018年 | 28,553 | 65,746 | 43.4% |
2019年 | 33,078 | 70,171 | 47.1% |
2020年 | 25,430 | 65,797 | 38.6% |
2021年 | 7,810 | 10,000~20,000 | - |
経常利益ベースで見ると昨年の3分の1以下になってます。1Q決算では約7億円の赤字だったので、2Qだけで85億円くらいの利益を出せているところは、コロナ禍においてそれなりの決算かなと思います(もちろん例年よりは悪いですよ)。
業績&配当予想
業績予想、及び、配当予想は以下の通りでした。
中間配当は1Q決算の予想通り11円で確定しました。中間配当は減配確定です。本っっっ当にクソ会社ですね。2Qでこれだけの決算内容やったら、配当なんか余裕で出せるやろ?
まじで目の前に社長・役員がいたらぶん殴ってやりたいです!
減配確定でこの株への興味が一気に薄れました。1Q決算の減配予想でかなり薄れてたのに、さらに薄れましたわ。もはや薄すぎてスケルントン状態や…。
1Q決算の時も書いたんですけど、利益剰余金2,200憶円もあるんで、配当余力はめちゃめちゃあるんですよ。なのに配当を渋るというクソ経営ですわ。これで株主からの会社に対する信用は完全に地に落ちましたね。
業績予想も未だレンジからの修正なしです。今の状況から鑑みて、もう一度ロックダウンや緊急事態宣言が発令されない限り、余裕で達成できると思うんですけどね。
2021.2Q決算に対する見解
2021年第2四半期の各セグメントの状況について記載があったので、例によって簡単にまとめした。

ご覧の通り、いずれのセグメントでも減収減益となっています。なかでも国内・リテール、国際・マレー圏は赤字となっていますね。
また、ほぼ共通して言えるのが「将来の貸倒増加に備えた貸倒引当金の積み増しにより貸倒引当金繰入額が増加」という文言です。
このブログでも何度か解説していますが、貸倒引当金繰入額というのは一言でいうと、「債権残高のうち、次期以降貸し倒れになることが予想される金額」のことです(債権残高は「貸し付けたお金」という意味)。
つまり、「貸したお金が返ってこないリスクを考慮して、予め経費として利益からリスク分の金額を差し引いておく」という措置を会計上取るんですよね。
コロナの影響で借金を返したくても返せない人もいるわけで、そういうリスクを昨年よりも多く見込んでいるため、営業収益はあまり変わらないのに、営業利益が大幅に減少しているということなんです。
国際事業に関しては、国内よりも貸倒リスクが高いので、審査基準を厳しくして、そもそもお金を貸さないという施策を打ったため、営業収益も減益となっていることがわかります。
どれほどの貸倒引当金を積んでいるのかというのが決算説明資料に記載されていたので引用します。
この図を見ると、1Qと2Qで合計約518億円もの金額を貸倒関連費用として計上しているようです。昨年との比較にはなっていないので、ちょっと微妙なデータですが、営業収益の約4分の1は返ってこないと思いながらお金を貸している状態ってことですねw
あくまでもリスクを先取りしているってことなので、きちんと債権を回収できれば利益に変わってきます。
現時点で、当初想定ほどの信用リスクの顕在化は見られないとの記載もありましたので、期末に向かって利益率はもっと改善されると予想しています(もちろん、コロナ影響で再びロックダウンとかがなければの話)。
【イオンフィナンシャルサービス】2021.2Q決算発表後の値動き
決算発表前後の株価チャートです。

※上記はYahoo!様よりお借りしています。いつもありがとうございます。
値動きに対する私見
1Q決算時点では、2Qはもっと赤字幅が増えるだろうなと思っていたので、黒字決算はポジティブサプライズだったと思います。ただ、情報が漏れていたのか、決算までの数日間で株価が10%近く上昇してますね…。
決算発表翌日は一時1,182円(前日比+11.6%)を付けましたが、結局1,095円(前日比+3.4)で引けました。その後は1,100円の攻防が続いている感じで、最近は値動きも激しいです。
こういった不安定な値動きも減配したからだと思います。減配しなかったら、1,200円は間違いなく突破していたはずです。
株価対策もしない経営陣の株主軽視の態度には腹が立ってしょうがないですね。平均取得単価まで株価が戻ったら速攻で売ろうと思ってます。
【イオンフィナンシャルサービス】四半期決算分析〈2021.2Q〉まとめ
それでは今回の記事のまとめです。
- 2020年2月期2Q決算も減収減益(ただし、黒字に回復)
- 中間配当は11円で確定でクソ(年間配当予想は23円)
- コロナが再拡大しなければ期末に向かって業績は大きく改善すると予想(それでも前年比での減益は避けられない)
まず最初に申し上げておきたいのは、中間配当11円という大幅減配を確定させたクソ企業だということです。20年以上実質累進配当を続けておきながら、コロナという一時的なリスクを建前にあっさりと伝統を捨て去る株主軽視の姿勢だということです。
昨年と同額出すのではないかと、わずかばかりでも期待した自分が恥ずかしいくらいですね。なんでこんな会社に投資してしまったのか…。NISAじゃなかったら減配発表時に確実に売ってましたよ。
この減配で業績連動型の配当方針に切り替えたということがわかったので、またコロナが落ち着いて業績が回復してきたときに期待しましょう。それまでは期待NGですな。
最初に購入した時は、めちゃくちゃ期待していただけに本当に残念な気持ちが強いです。
コロナが再拡大してロックダウンとかが再び起こらない限りは、業績はまだまだ改善すると思いますが、株価がどこまで回復するかはわかりませんね。まあいずれにせよ配当投資にこの企業はオススメしません…。
この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。
僕はマンビー投資法に従って投資をしています。
最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。