「伊藤忠エネクスに投資したい!(投資してる!)」
「伊藤忠エネクスの2021年1Q決算の分析結果が知りたい!」
そんな方に向けて、実際に伊藤忠エネクスに投資している僕の決算分析内容を共有します。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、伊藤忠エネクスに投資するマンです。
2020/7/31に僕のポートフォリオを構成する「伊藤忠エネクス」の2021年3月期の1Q決算が発表されました。

新型コロナウイルスの影響で大幅に経済が停滞した2020年4月~6月の業績がどのくらいなのか非常に心配していましたが、税引前四半期利益(経常利益)で前年同期比を10%程度上回る形で1Qを着地しており、非常に安心しました。ただ、売上収益の減収の大きさが非常に気になるところではありますが。
この記事では、伊藤忠エネクスの1Q決算の内容細かく見ていき、
- コロナが業績に与える影響はどうだったのか?
- 業績予想・配当予想は達成できそうか?
の2点を中心に、配当投資の観点から今後の投資判断を行っていきたいと思います。
前回(2020年の本決算)の決算分析については以下をご覧ください。

【伊藤忠エネクス】2021.1Q決算情報
まず、1Q決算の主な数字は以下の通りです。
前年同期比で営業収益(売上高)-32.7%、営業利益+3.1%、経常利益+9.7%、純利益+17.2%で減収増益となりました。
また、業績予想に対する経常利益の進捗率は31.4%と、過去5年と比較してもかなり順調に進捗していることがわかります(下表)。
年度 | 1Q実績 | 本決算実績 | 進捗率 |
---|---|---|---|
2017年 | 2,324 | 19,344 | 12.0% |
2018年 | 4,591 | 19,169 | 24.0% |
2019年 | 4,494 | 19,414 | 23.1% |
2020年 | 4,787 | 19,978 | 24.0% |
2021年 | 5,252 | 16,700(予想) | 31.4% |
もちろん今期の予算が低いというのが要因の1つではあるのですが、伊藤忠エネクスの業種を考慮すると必ず影響があるであろうコロナ禍において、経常利益が前年同期比でおよそ4.5億円もプラスなのは嬉しい誤算でした(理由については「2021.1Q決算に対する見解」のセクションで見ていきます)
今期業績予想と配当予想
今期の配当/業績予想は以下の通りです。
配当予想は、増配した前年の基準を維持し年間44円を明記してくれています。配当利回りはかなり高いので、9月の権利確定日に向けて一時的に株価が上がっていくと予想してます。もちろん、権利落ち日にはその反動が来ると思いますが。
業績予想は大幅な減収減益ですが、1Qの進捗率を加味するとワンチャン上方修正もあるかも!?と期待しています(笑)
2021.1Q決算に対する見解
伊藤忠エネクスの各事業ごとに概況が書いてありましたので紹介します(補足説明資料にもわかりやすい図があったので引用します)。
上記は純利益ベースですが、細かく見ていくと以下の通りに記載されていました(長いので簡単にまとめました)。

ホームライフ事業では、LPガスの販売数量は家庭用の需要は拡大したものの、業務用や工業用やタクシー向けオートガスについては需要が大きく減少したとのことです。これは新型コロナウイルスの影響で休業要請とかも出たので致し方ないですかね。ここまで酷くはないでしょうが、2Q以降も厳しいと思われます。
カーライフ事業では、CS事業においてはガソリンや軽油の販売数量が減少し、また、自動車ディーラー事業では営業時間短縮や来店客数の減少により販売台数が減少したとのことです。こちらも新型コロナウイルスの影響で致し方なしですね。
注目すべきは産業ビジネス事業で、コロナ禍において増益を達成できた最も大きな要因です。売上収益は大きく減少したものの、営業利益は前年同期比で575.8%と超大幅増益となっています。その大きな要因は「石油製品の輸出入事業における原油価格の変動を捉えたオペレーション」だそうですが、何それ?って感じですよね…笑
つまり安く輸入して高く輸出できたとか、いわゆるFXみたいなことなんでしょうか?2Q以降も同じように利益をあげることができるんですかね?甚だ疑問です。よくわからないので、2Q以降も注目して見ていきたいと思います。
電力・ユーティリティ事業に関しては、電力供給先である店舗・工場等の稼働率の低下や大規模高圧契約の減少が重なったことにより減収となっていますが、昨年度に実施していた定期修理が完了し、稼働率が上昇したことにより利益面では増益となっています。
全体で見ると、4~6月は各事業で新型コロナウイルスの影響を大きく受けたが、何だかよくわからない「石油製品の輸出入事業における原油価格の変動を捉えたオペレーション」のおかげで、何とか増益を保ったという感じでしょうか。うーん、コロナ禍での増益は素晴らしいですが、僕としては不安の残る内容でしたね…。
【伊藤忠エネクス】2021.1Q決算発表後の値動き
7/31の1Q決算発表前後の株価は以下のように推移しました。

※上記チャートはYahoo!様よりお借りしています。ありがとうございます。
値動きに対する私見
決算発表翌日は一時854円(前日比+3.6%)を付けましたが、最終的な終値は829円(同+0.6%)となりました。しかし、その後は右肩上がりで推移し、8/30現在、940円となっています。
コロナ禍において、10%近い増益という見た目のインパクトと、この業績なら配当を維持が強く期待でき、配当利回りが5%を超えるという現実から、買いが入ったのだと思われます。
不安の残る決算ではありましたが、利回りの高さも魅力だったので、僕も決算発表の翌営業日8/3に830円で追加購入しました。おかげで、長らくの含み損が含み益に転換してます!配当ももちろんいただく予定です。
【伊藤忠エネクス】四半期決算分析〈2021.1Q〉まとめ
それでは今回の記事をまとめます。
- 2021年3月期1Q決算は減収増益
- 年間配当は44円予想(増配した前期と同水準)
- コロナによる事業・業績への影響は大きい
新型コロナウイルスの影響が伊藤忠エネクスの事業・業績にどれほどのインパクトがあったのかという視点で見てきたのですが、相当に大きいと言わざるを得ないですね。特にホームライフ事業、カーライフ事業においては、売上面でも利益面でも打撃が大きいです。
7月以降は世界的にも徐々に経済活動が再開し、1Qほどのインパクトはないと思われますが、ウィズコロナ・アフターコロナでどういった業績が出てくるのか、2Q決算も注目して見ていきたいと思います。
今期の業績は減収減益予想ですが、配当44円を維持を早々に表明したことに僕は敬意を表したいと思います。またそれが、伊藤忠エネクスの株価の下支えになっていると思われます。
イオンフィナンシャルなんちゃらとかいう早々に大幅減配を発表し、配当維持を期待した株主を大裏切りしたクソ会社とはレベルが違いますな。これが40年以上も実質累進配当を続けてきた企業の責任と重みですわ。本当に感謝しかないです。今後も累進配当を続けてください!!
この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。
僕が掲げるマンビー投資法の投資方針や手法は以下の記事にまとめています。

最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。