「イオンフィナンシャルサービスの2021年2月期1Q決算はどうだったの?」
「イオンフィナンシャルサービスを投資先として検討している!」
そんな方に向けて、イオンフィナンシャルサービスの決算分析結果を共有します。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、イオンフィナンシャルサービスに投資して失敗したマンです。
先日、2020/7/8にイオンフィナンシャルサービスの1Q決算が発表されました。前回の決算発表では、業績予想が「未定」だったため、①業績・配当予想が発表されるか?②配当が維持されるか?③第1四半期のコロナの影響はどれほどか?という3点が1Q決算の注目ポイントでした。
結論から言うと、①業績予想はレンジで発表という中途半端な内容、②配当は大幅減配(リーマンショック時よりも減額)、③赤字で着地という、僕が想定していたシナリオの中でも2番目に悪い内容でした。
おかげで株価は大暴落。配当投資を行う投資家として絶対に避けなければならない減配銘柄をつかんでしまったことに、二重のショックを受け、なかなか立ち直れない日々が続いております。
本当にムカつきすぎて言いたいことは山ほどあるのですが、自分が信じて購入した銘柄ですし、ちゃんと分析をして今後の投資判断につなげたいと思います。
前回発表の決算分析については以下をご覧ください。

【イオンフィナンシャルサービス】2021.1Q決算情報
まずは、2021年1Q決算ですが主な数字は以下の通りです。
営業収益:1,100億円、営業利益:-8.6億円、経常利益:-7.2億円、純利益:-10.8億円となり、利益面は赤字で着地非常に悪い結果となりました。
この結果はリーマンショック真っ只中の2010年2月期第1四半期の決算と比較してもかなり悪く、コロナの影響の大きさがうかがえると思います。
業績&配当予想
「未定」となっていた業績、及び、配当予想は以下の通りに発表されました。
まず配当ですが、年間68円から一気に23円に減配となりました。これまで10年以上も減配せず、リーマンショックでも累進配当を続けてきた企業なので、さすがに減配はないだろうと予想していたのですが、蓋を開けてみると大幅減配。リーマンショック時でも年間40円の配当を出してきたにも関わらず、ここにきてわずか23円…。
本当に怒りとショックで目の前に社長・役員がいたらぶん殴ってやりたいです!!
リーマンショックピークの2010年決算と比較しても、現金は1,000憶円以上増えてますし、純利益がわずか2億円でも40円の配当を維持したのに、今回は最低50億円の利益を見込んでいるにも関わらず23円…。本当に意味わかりません。
利益剰余金は現時点で2,200億円もあるんですよ。年間68円の配当を出しても配当額合計は147億円ですよ。これだけの現金があって、一過性の経済危機くらいで、なぜ配当を維持できないのか?
これまで実質的に累進配当を続けてきた企業としての責任を全く感じさせない配当予想に本当にガッカリしています。わざと株価を下げて、親会社のイオン様に安くTOBさせる気なんでしょうか?
大幅減配により、配当目的の投資家や高配当銘柄を集めた投資信託等の機関投資家も売らざるを得ない状況になるでしょうし、何よりも累進配当企業としてイメージがなくなることにより、新規の買いも入りづらくなることが予想され、株価は大きく下がり、上値はかなり重くなると思います。
本当にクソ株をつかんでしまったことに大後悔しているとともに、新型コロナウイルスの影響の大きさをきちんと把握できなかった自分に腹立たしくもあります。コロナさえなければこんな結果にはなってなかったと思うんですが、、、10年に1度くらいこういうことがあるから投資は難しいですね。
減配となった理由の1つとして考えられるのは、取締役が変わったことが大きいんじゃないかと思ってます。これまで累進配当を続けてきた企業の伝統が、新社長のアンポンタンに変わって、一切無視されてしまったのではと。
前の社長も長期に渡って株価を右肩下がりにしてきましたが、新社長は企業の伝統を無視して減配を決断した、内部留保優先&株主軽視の小心者クソ野郎だということがわかりました。わずか数十億をケチって株主の信用落として奈落に突き落としやがってこいつダメダメだわ。このクソ野郎の顔面はこちらから拝めます。まじでコイツの顔と名前一生覚えといてやるわwww
業績予想もレンジで発表という中途半端な内容。一応、経常利益で100~200億円、純利益で50~100億円という予想となっています。
2021.1Q決算に対する見解
2021年第1四半期の総括として、以下のように記載されていました。
当第1四半期連結累計期間における当社を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い、当社が事業展開する各国・地域においても外出規制や営業活動の禁止・自粛要請等の措置が取られたことに加え、お客さまの生活様式や行動が大きく変容したことにより、大変厳しいものとなりました。
日本国内においては、4月7日に政府より緊急事態宣言が発令されたことにより、外出自粛の広がりや大規模商業施設等が休業や営業時間短縮となるなど、当社の営業拠点についても休業や営業時間短縮を余儀なくされました。海外においては、国毎に状況は異なるものの、3月以降は政府の非常事態宣言による外出禁止令や活動制限令等が出されたほか、一部の国ではロックダウンとなった影響等により、営業・審査・回収活動の停止或いは縮小により対応しました。
ご存じの通り、日本だけではなく、世界各国で行動制限をはじめ、非常事態宣言やロックダウンとなったことにより、イオンフィナンシャルサービスにも多大な影響が出てしまったようです。
各セグメントについても記載があったのですが、長いので簡単にまとめした。

国内・ソリューションでは、電子マネーの取扱高が増えたことにより、コロナ禍にも関わらず増収増益を達成しています。これは、6月末のキャッシュレス決済還元の駆け込み需要の影響もあると思うので、その反動は第2四半期以降に来るかもしれません。
それ以外のセグメントはいずれも減収減益、メコン圏/マレー圏に至っては大幅な赤字となっています。理由としては、「貸倒引当金の積み増し」とか「貸倒引当金繰入額が増加」とか書いてあるのですが、いずれも同じ意味だと思ってください。
貸倒引当金というのは、一言で言うと、「貸倒れるかもしれない金額を予想して計上した引当金」です(会計上の勘定科目が貸倒引当金繰入額)。
イオンフィナンシャルサービスの事業はざっくり言うと「金貸し」なので、貸したお金が返ってこないかもしれないこと(貸倒れ)を想定して、会計上、損失として計上する必要があるんですよね。
コロナ禍という状況の中、閉店や倒産を余儀なくされた企業や事業者も徐々に出始めてきましたが、やはり貸したお金が返ってこないリスクは非常に大きくなるわけで、今回の決算ではその影響がモロに反映された形になってしまいました。
国際事業だけでも前年同期比に比べ146億円も貸倒関連費用を計上しているみたいです。そりゃ赤字になるわな…。かなり積み増している気もしますが、海外での貸倒リスクは相当に高いのだと思います。
営業債権残高が増えれば、貸倒関連費用も増加するので、第2四半期以降も貸倒関連費用が増加することは間違いないですが、これだけ積み増していれば赤字がもっと拡大するんじゃないの?って思います。なので、第2四半期決算も相当悪い結果が出てくると予想してます。
【イオンフィナンシャルサービス】2021.1Q決算発表後の値動き
決算のあまりの悪さと実質累進配当企業が減配発表したことにより非常に大きな下落となりました。

※上記はYahoo!様よりお借りしています。いつもありがとうございます。
値動きに対する見解
大幅減配になったことにより、年初来安値は更新するだろうと思ったので、予想通りの値動きでした。少なくとも配当を維持してくれれば、如何なるクソ決算であろうとも1,000円を切ることはなかったと思いますけどね。
累進配当企業が減配するとこのザマです。しかも大幅減配ですし。配当23円ということは、利回り4%になるためには株価が575円ですからね。500円台はさすがにないかもしれませんが、600円台は余裕であり得ると思いますよ。いや、500円台も普通にあり得るか。
リーマンショックで40円の配当を維持した時でも700円台まで下落してますからね。それを考えると、、、って感じですね。
6ヶ月チャートを見てると、減配の決算情報が漏れてたんじゃないかなと思わせます。5月後半に値上がりしたのは、個人投資家の買いを誘った機関の仕掛けなのかなみたいな。

機関投資家がこのクソ決算発表で大儲けしてると考えるとマジでイラつきます。決算情報漏れてたとしたら、そりゃ個人投資家が勝てるわけないんですよ。
ちなみに、悪材料出尽くしでこれから上がると思ってるならちょっと考え直した方が良いと思います。さらなる減配 or 無配、赤字拡大、コロナ第2波、レーティング引き下げなど悪材料は山ほどありますから。
投資判断
僕の投資判断としては、「売り」一択です。僕は平均1,350円でイオンフィナンシャルサービスを買っており、利回りで考えると1.7%で資金効率悪いですから、どれだけ損失を出そうとも、決算発表の翌日に成売が正解だと思っています。
ただ、今回は僕は持ち越す判断をしました。以下の通り理由はいくつかあります。
- 他に買いたい株がなく、投資資金が有り余っている
- NISAで購入した(損失が相殺不可/配当に税金がかからない)
- 一過性の経済危機(コロナ収束 or 特効薬で経済は一気に回復)
- イオンフィナンシャルサービスのビジネスモデルは崩れていない
- イオンフィナンシャルサービスの事業は今後も拡大すると予想
持ち越した1番の理由は、コロナの影響で買いたい株がなくて資金が有り余っていることですかね。もし他に買いたい株があって資金が足りないという状態であれば、どれだけ損失が出ようとも即刻売りますが、今はそういう状況にないってことです。
マンビー投資法をはじめてわずか2年で、減配という壁にぶち当たるとは…。しかもイオンフィナンシャルサービスには非常に期待していただけに本当にショックがデカいです。決算発表後は2日間くらいは相当落ち込んでましたからねw
まあ、投資資金が少ないうちにコロナという状況を経験できたことは、勉強代が安く済ませられたとポジティブにとらえ、自分の投資法を見直していきたいと思います。「疫病は売り」ですね(ちなみに、なぜか自分の人生は仕事でも何でも2年目に壁に当たることが多いです)。
株は持ち越しましたが、買い増しは一切しません。「塩漬け」って思われる方もいると思いますが、全くその通りですw
ただ、買いたい株があり資金が足りなくなった場合はイオンフィナンシャルサービスを真っ先に売って投資資金を捻出します。
イオンフィナンシャルサービスには、特別配当でも何でもいいので今期の配当を去年と同じ68円まで戻すこと、来年以降も68円を維持することを期待します。今からでも遅くはない!まあここは積極的に増配を行ってきた企業ではないので無理でしょうが。
【イオンフィナンシャルサービス】四半期決算分析〈2021.1Q〉まとめ
それでは今回の記事のまとめです。
- 2020年2月期1Q決算は減収減益(1Qは貸倒関連費用の積み増しで赤字)
- 配当予想は23円(中間11円/期末12円)で大幅減配
- 現在イオンフィナンシャルサービスを購入する合理的な理由は見当たらない
自分の投資銘柄の中でも大きな期待を抱いていたイオンフィナンシャルサービスでしたが、残念ながらリーマンショック時よりも大幅な減配を発表し、株価と配当の大暴落というダブルパンチを喰らってしまいました。
減配だけは絶対に避けなければならないと思い、考えたマンビー投資法なのに、いきなり減配銘柄をつかんでしまって本当にショックです。他の銘柄もコロナの影響を受け、業績・配当予想を「未定」としているので、一気に不安が押し寄せてきました。
もちろんマンビー投資法で選んだすべての銘柄が減配しないとは思ってなくて、2割は絶好調(増配)、6~7割は予想通り(減配なし)、1~2割は想定外(減配 or 無配)くらいの割合で選定できればいいかなと思っているのですが、イオンフィナンシャルサービスは想定外銘柄だったということですね。
今のところ配当維持を予想しているのがクリエートメディック、沖縄セルラー電話、伊藤忠エネクス、「未定」としているのが三井松島ホールディングスで、どういう決算を発表するのか、来月また注目ですね。
コロナという状況の中で大幅な減配をし、累進配当銘柄と見られなくなった今、イオンフィナンシャルサービスに投資する合理的な理由はないです。投資はあくまで自己判断・自己責任ですが、今買うのはやめた方が良いと思います。上でも述べたように悪材料はまだあります。コロナが収束して経済が回復し始めてからでも遅くはないかと思います。
唯一、期待するとすれば、貸倒関連費用をめちゃくちゃ積んでいるので、実際に資金がきちんと回収出来たらその分の期待値はあるかもしれないですが、まあ厳しいでしょうね。コロナの収束時期や特効薬の開発の状況にもよりますが、今年度はさらなる減益・減配の方が可能性は高いと思ってます。
この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。
僕はマンビー投資法に従って投資をしています。
最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。