「伊藤忠エネクスに投資したい!(投資してる!)」
「伊藤忠エネクスの第3四半期決算の分析結果が知りたい!」
そんな伊藤忠エネクスが投資対象として気になる方に向けた内容です。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、マンビー投資法実行するマンです。
2020/1/31の13時に、僕のポートフォリオを構成する「伊藤忠エネクス」の3Q決算が発表されました。
配当狙いの長期投資家にとって、保有銘柄の四半期決算というのは、今後もその企業に投資を続けてよいのかを判断する重要な判断材料となります。
というわけで、この記事では、伊藤忠エネクスの3Q決算を分析し、今後の投資判断を行っていきたいと思います。
僕が伊藤忠エネクスに投資を決めた理由(投資分析)については以下の記事をご覧ください。

【伊藤忠エネクス】2020.3Q決算情報
まず、3Q決算の主な数字は以下の通りです。
前年比で売上収益-10.6%、営業利益+14.7%、税引前利益+16.8%、純利益+18.8%で、減収増益という結果でした。純利益に関しては3Qの過去最高益を更新しています。
また、業績予想に対する税引前利益の進捗率は82.6%と、過去5年分と比較してもわりと進捗は良いことがわかります(下表)。
年度 | 3Q実績 | 本決算実績 | 進捗率 |
---|---|---|---|
2016年 | 10,773 | 15,004 | 71.8% |
2017年 | 13,062 | 19,344 | 67.5% |
2018年 | 15,693 | 19,164 | 81.9% |
2019年 | 13,566 | 19,414 | 70.0% |
2020年 | 15,852 | 19,200(予想) | 82.6% |
ただ、2017年、2019年は3Q~4Qの間に60億円くらいの利益を稼いでいるにも関わらず、2018年は35億円程度しか利益を増やせていないので、予算達成できるかは微妙だと思います。
時期によって利益にこれほど大きな差があるのは、エネルギー商社だからでしょうか?原油価格や天然ガスの価格など、外部環境に左右されやすいのかもしれないですね。
今期業績予想と配当予想
今期業績予想と配当予想に修正はありませんでした。
中間配当はすでに出ているので、2020年3月の権利確定日に持っていれば、21円の配当金を受け取れる可能性があります。今のところ売る気はないので、期末配当はいただく予定です。
2020.3Q決算に対する見解
投資分析の記事でも紹介していますが、伊藤忠エネクスは2019年10月から組織改編を行っており、以下の4つの事業部に分かれています。
- ホームライフ事業
- カーライフ事業
- 産業ビジネス事業
- 電力・ユーティリティ事業
それぞれの事業部ごとに第3四半期までの概況が書いてありましたので紹介します(補足説明資料にもわかりやすい図があったので引用します)。
ホームライフ事業
LPガス事業や家庭向け電力販売事業は、顧客軒数が増加していたようですが、産業ガス販売事業及び容器検査事業は、前年同期を下回る販売数量だったようです。
その結果、前年同期比で売上収益9.7%の減少、営業利益41.3%の減少、純利益36.6%の減少となりました。これは主に、LPガス輸入価格下落に伴う在庫影響によるものとのことです。
カーライフ事業
CS(カーライフ・ステーションの略で、伊藤忠エネクスが提案する複合サービス給油所)事業は、自動車の低燃費化、暖冬の影響などにより、石油の販売数量が前年同期を下回っています。自動車関連事業も消費税増税の影響により、販売台数は前年同期を下回っています。
その結果、前年同期比で売上収益:11.8%の減少、営業利益0.8%の増加、純利益3.8%の減少となりました。これは主に、国内石油製品の販売数量の減少や原油価格の下落に伴う販売価格の下落によるものとのことです。
産業ビジネス事業
産業用石油製品販売事業は、低炭素型エネルギーへの転換による石油製品の国内需要減少の影響を受け、販売数量は前年同期を下回っています。一方、アスファルト販売事業は、前年同期を上回っています。船舶燃料販売事業は、国内の販売量は前年同期を上回りました。
その結果、前年同期比で売上収益14.3%の減少、営業利益5.4%の減少、純利益5.6%の減少となりました。これは主に、産業用石油製品の販売数量減少によるものとのことです。
電力・ユーティリティ事業
電力事業においては、家庭向けを中心とした低圧販売量は増加しましたが、法人向け大規模高圧契約の減少により小売電力販売量は前年同期を下回っています。熱供給事業についても、基本が前年同期に比べ低く推移したことにより、熱需要が前年同期を下回りました。
その結果、前年同期比で売上収益5.3%の増加、営業利益148.4%の増加、純利益236.8%の増加となりました。これは主に、電力卸売市場の安定により電力事業における利幅が増加したことによるものとのことです。
2020.3Q決算の個人的な感想
これらの決算を受けて皆さんはどう感じたでしょうか?
僕は正直ちょっと不安になりました。まず1ページ目を見たときに、10%以上も減収という結果にガッカリしました。やはり利益の根源は売上ですからね。売上が伸びないと利益は伸びていかないですし、利益が伸びないと配当も増えていかないですから。
あと、今回は利益が18%も伸びていますが、中身を見ると電力・ユーティリティ事業のみで利益が増えていて、その理由が「電力卸売市場の安定により電力事業における利幅が増加したから」って、利幅が増加して純利益が236%も伸びるってどういうことって思いません?昨年までの利幅はそんなに小さかったんですかね??
エネルギー商社としての活動とか利益を積み上げていくところがあまりイメージできていないので、自分だけわかってないのかもしれませんが、前年よりも2倍以上も利幅が改善するっていうのがどうしても腑に落ちないですね。で、わからないから不安になるという感じです。
利益が出ている以上、減配となることはないと思いますし、今すぐ手放すということは考えていませんが、期末決算も注目して確認していこうと思います。
【伊藤忠エネクス】2020.3Q決算発表後の値動き
1/31の3Q決算発表前後の株価は以下のように動きました。

※上記チャートはYahoo!様よりお借りしています。ありがとうございます。
値動きに対する私見
1/31の13時の決算発表を受け、伊藤忠エネクスの株価は上昇し、終値にして936円(前日比:+3.4%)となりました。その後、日本株全体の上昇も手伝って、2/7時点で970円となっています。
それまで900円前後だった株価が、3Q決算発表後に7%以上上昇していることは嬉しいですが、先ほど書いたように僕にとっては3Q決算の内容は不安でしかありませんので、いつ戻ってきてもいいように心構えだけはしておきます。
おそらく、今回の株価上昇は上方修正を折り込んだ反応じゃないかなと思います。なので、期末決算が予想通りで着地するならすぐに900円まで戻ってくるでしょうし、来期予想次第では900円割れも全然あると思います。
2ヵ年計画である「Moving 2020 翔ける」通りに成長してくれれば問題ないと思いますが、この3Q決算の内容で2020年度の定量計画を達成できるのか疑問が残りますよね。
【伊藤忠エネクス】四半期決算分析〈2020.3Q〉まとめ
それでは今回の記事をまとめます。
- 3Q決算は減収増益という結果だった
- 3Q決算の中身を見ると不安の残る内容だった
- 不安をよそに株価は7%以上上昇した(2/7時点)
2019年の12月くらいに購入した伊藤忠エネクスですが、購入後初の決算を受けていきなり不安になるという悲しい展開になってしまいました。
これまで購入したクリエートメディック、沖縄セルラー電話、イオンフィナンシャルサービスは、順調に推移していたので、売るという選択肢は全くなかったのですが、伊藤忠エネクスは売ろうかなっていう考えが少し頭をよぎってしまいました。
投資なので100%の正解を出すことは不可能ですが、こういうちょっと不安になるような株に投資をした時にどういう行動を取るべきなのかというのは、今後もしっかり考えていかないといけませんね。
今回の決算の内容だけで売るということはありませんが、期末決算の内容や来期予想を見て判断していきます。もし売るという判断をしたときは、その理由や考え方を整理して、このブログでお伝えできればと思います。
それでは、今回はこのへんで。
この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。
僕が掲げるマンビー投資法の投資方針や手法は以下の記事にまとめています。

最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。