イオンフィナンシャルサービスの2020年2月期1Q決算が、先日(2019/8/9)発表されましたので、3ヶ月に1度の決算分析をします。
最近株価は右肩下がりですが、業績はどうだったのでしょうか?決算を振り返りながら投資判断をしていきます。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、マンビー投資法実行するマンです。
クレジットカードや電子マネーは乱立し、それに加えスマホQRコード決済サービスまで次々と出てきていることを懸念してか、はたまた、消費増税懸念か、イオンフィナンシャルサービスの株価は右肩下がりを続けています。
果たして、株価は業績を表すのか?
先日、僕のポートフォリオを構成する「イオンフィナンシャルサービス」の1Q決算が発表されましたので、3ヶ月に1度の四半期決算振り返りを実施し、今後の投資判断を行っていきたいと思います。
イオンフィナンシャルサービスの投資分析については以下の記事をご覧ください。

【イオンフィナンシャルサービス】1Q決算情報
まずは、1Q決算の数字は以下の通りです。
前年比で売上高+9.5%、営業利益-3.6%、経常利益-2.7%、純利益-2.7%となりました。
この数字をぱっと見た感じは「まあ思ったほど(株価ほど)は悪くはないな」という印象でした。
1Q決算に対する見解
さて、会社の見解はどうだったのでしょうか。
決算短信に以下のように書かれていました。
当社は、当第1四半期連結累計期間において、国内では10月から予定されている消費税増税を前に、政府が進めるキャッシュレス決済の推進に合わせ会員獲得施策に取り組み、事業基盤の拡大に注力しました。また、海外ではデジタルを活用した顧客基盤の拡大並びに審査等の効率化に取り組み、営業債権残高の拡大に努めました。
2019年3月期の決算短信でも、「宣伝費をたくさん使ってキャッシュレスへの取り組みを強化する」旨の記載がありましたが、見事にその通りになっています。
国内カード有効会員は2,849万人(期首比9万人増)、カードショッピング取扱高は1兆3,816億円(前年同期比109.0)とのことです。日本人の5人に1人はイオンカード持ってるんですね。すごっ!!!
その結果、営業収益は約461億円(前年同期比106.5%)となりましたが、宣伝費がふくらみ、営業利益は約48億円(同87.5%)となっています。
詳細は省略しますが、海外(中華圏・マレー圏)でも同様に営業収益は増加↑、営業利益は減少↓となっています(メコン圏だけ唯一、営業収益、営業利益ともに増加↑)。
1Qに対する僕の見解
まず、営業収益(売上高)が前年比で10%近く増加している点について、僕は高く評価しています。
宣伝費をガンガン使って広告したのに、売上高が伸びてなかったらまじヤバかったと思います。でも、ちゃんと売上高伸びてて安心しました。企業が成長するためには、売上高が伸びていくことが大事だというのは、これまでも述べてきたことです。
また、営業利益・経常利益・純利益が前年比でマイナスになっている点についても、僕は全く問題ないと思っています。決算短信にも以下のように記載されていました。
国内においては、会員獲得強化に向けた販売促進費用が増加しました。海外では、~ 中略 ~ 今期は正常債権を中心に営業債権残高が積み上がった結果、将来に備えた引当金額の計上等、貸倒関連費用の増加につながりました。~ 中略 ~ なお、第2四半期累計期間の連結業績予想に対しては、計画通りの進捗となっています。
海外について少し説明すると、営業債権というのは、他者へ貸し付けた貸付金とか、商品やサービスを販売したけどまだ受け取っていないお金のことを指します。
そのお金の残高(営業債権残高)が積み上がったことで、貸倒により損失になる可能性のある金額を予想して予め引当金として計上したり、貸倒リスクに備えるための関連費用が増加したため、利益が減少したということです。
ただ、前年より減少したといっても、売上高は伸びていますし、計画通りの進捗ということなので、全く問題ないだろうというのが僕の見解です。
2019/7/3に実施された個人投資家向け説明会の動画でも、「上期は集中した先行投資により顧客基盤の強化、取扱高の拡大につなげ、下期以降に持続的な収益成長を実現したい」とも言ってましたからね。
前回発表からの業績&配当予想修正
前回の決算発表からの業績修正、及び、配当予想修正はありませんでした。
中間配当は29円、決算配当は39円を予定しています。
また、3月期決算から2月期決算に変更となったことにより、2019/4~2020/2までの11ヶ月決算となっているため、通期予想は減収減益に見えますが、12ヶ月決算に換算にすると、営業収益4,700億円、経常利益730億円、純利益400億円で増収増益予想となっています。
【イオンフィナンシャルサービス】1Q決算発表後の値動き
決算発表後、株価は右肩下がりで連日年初来安値を更新しています。

※上記チャートはYahoo!様よりお借りしています。いつもありがとうございます。
値動きに対する見解
いやいやいやいや、なんでこんなに下がってるんですか?
1Q決算は、全く問題ないというのが僕の見解なのでここまで売られる理由が本当にわからない。
重要なのは誰が売ってるか?ですかね。個人投資家が売ってるなら買いで正解、大口が売ってるならヤバし!(←短期的な話ね)
まあでも僕は業績には問題ないと思ってますし、「理由がわからない下げは買い」という持論に従って、タイミングを計りながら買い増ししていこうと思います。
ちなみに、「理由がわからない」のは僕が情弱なだけの可能性もあるので、安易なナンピンはやめた方がいいです。「下手なナンピン、スカンピン」という相場格言もあるくらいですからね…(笑)
※僕は自己責任のもと自信があるからやる
株価が下がる要因を考えてみる
ここまで売られるのは、何か原因があるかもしれないので、株価が低迷している原因を考えてみます。
マーケット(株価)は半年先を予測して動くと言われてますからね。
要因1. 景気減速&円高&消費増税懸念
景気減速は世界的なものなので仕方がない。国際問題もいろいろありますしね。なんで国際問題って一気に加速するんでしょう。
海外の売上が30%以上を占めるので、円高も利益に重大な影響を及ぼすものと思われます。また、2019年10月から日本では消費増税もありますから、景気が冷え込むことがほぼ確実です。
というのを考えると、国内・海外のどちらも業績達成が難しいのではないか ⇒ 株価下落という流れはあり得る話だと思います。
要因2. イオンカードご利用代金20%キャッシュバック懸念
7~9月の間にイオンカード新規入会者に対して、最大20%キャッシュバックキャンペーンを行うという発表がありました。
PayPayをはじめ、Line Payなどのキャッシュレス決済事業者が、顧客囲い込み戦略として20%キャッシュバックを行うというのは、もはや当たり前になっていますが、イオンもそれに乗っかった形ですよね。
20%ってかなりの還元率なので、コストがかかるのは明らか。ただでさえ、営業利益が前年比マイナスなのに、さらにコストかけて大丈夫?っていうのはあるかなと。
さっきも言ったように、先行投資なので20%キャッシュバックはまあ良いとしましょう。ただ、それで獲得できた顧客が今後もイオンカードを使ってくれるかがわからないですよね。キャッシュバックのためだけにカード作る人も絶対いますから。
せっかく獲得した顧客がその後イオンカードを使ってくれなかったら、カード会員増えても意味ないのよ。
要因3. キャッシュレス決済競争の激化懸念
クレジットカードとか電子マネーとかスマホQRコード決済とか、とにかくキャッシュレス決済多すぎ(笑)
ライバルが多いとそれだけ売上を上げにくいというのもまた事実だと思うので、いろんな囲い込み作戦がどこまで通用するかが問題ですよね。
まあでも個人的には、キャッシュレス決済できる店が増えてありがたいんですけどね。現金で支払う店いらなくね?(笑)
【イオンフィナンシャルサービス】四半期決算分析〈2020.1Q〉まとめ
それでは今回の記事をまとめます。
- 2020年2月期1Q決算は全く問題なし
- 株価はだだ下がりなので買い増しを検討
- 継続して投資します
株価が下がりすぎて嫌になっちゃいますが、まあ短期的な値動きは気にしてません(あまりにも下がりすぎて気になっちゃいますが)。
これから景気も冷え込むだろうし、今年度は利益を度外視して顧客獲得に専念して、来期以降に挽回してくれればいいかなと長期投資家としては思っています。
業績的には1Qは全く問題なかったので、引き続き投資していこうと思います。20%還元の影響が出始める2~3Q決算も注目ですね。
ところで、2月決算に変わったので、中間配当の権利は8月付与?9月付与?っていうのが気になりません?
僕も買い増しのタイミングを計っているので、中間配当の権利付与日がいつなのか気になって仕方がないのですw
この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。
僕はマンビー投資法に従って投資をしています。
最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。