「クリエートメディックの2019年の本決算どうだったの?」
「クリエートメディックを投資先として検討している!」
そんな方に向けて、僕の決算分析内容を共有します。
どうも。SK2 a.k.a. マンビー(@SK2akaManbe)こと、マンビー投資法実行するマンです。
2020/2/12に僕のポートフォリオを構成する銘柄、「クリエートメディック」の本決算(4Q決算)が発表されました。

本決算発表から2ヶ月以上経ってしまいましたが、ようやく決算分析を行いたいと思います。
本決算では、今期の確定した業績が発表されるとともに来期の業績見通し/配当予想も発表されるため、四半期ごとの決算の中でも最も重要視されるものになります。
3Q決算では、前年比で売上高-1.4%、営業利益+11.0%、経常利益+2.2%、純利益+1.8%という結果でしたが、本決算はどうだったのでしょうか?決算の内容は順調なものだったのでしょうか?また、来期の業績予想はどうなっているのでしょうか?
というわけで、この記事では、クリエートメディックの本決算を振り返り、今後の投資判断を行っていきたいと思います。また、おまけとして最後に過去業績の推移をまとめていますので、クリエートメディックに興味のある人はぜひ参考にしてください。
3Q決算の決算分析については以下をご覧ください。

【クリエートメディック】本決算情報
まずは、本決算ですが主な数字は以下の通りです。
上記の通り、前年比で売上高+0.4%、営業利益+9.0%、経常利益+6.6%、純利益+7.8%となりました。
3Q決算に引き続き、本決算でも前年比を上回る結果となっています。また、計画に対しても、売上高は未達でしたが、営業利益/経常利益/純利益は計画を上回っており、2019年度は順調な結果だったと思います。
今期の確定配当額と来期業績/配当予想
今期の確定配当額と来期業績/配当予想は以下の通りです。
2019年12月の期末配当は20円で確定し年間配当は37円でした。
来期は残念ながら増配予想とはなりませんでしたが、2019年と同じく中間:17円、期末:20円で年間37円の配当予想となります。
来期の業績はわずかに今季を上回る予想となっており悪くはないなと言った印象ですが、2/12の発表なので、新型コロナウイルスによる影響が考慮されたものではないと思われます。
医療機器(主にカテーテル)を扱うクリエートメディックですが、新型コロナウイルスがどれほど業績に影響を与えるのかはよくわかりません。医療系なので追い風かなと思いつつ、カテーテルって肺炎の治療に使われるの?って思ったり…。
ただ、株価は新型コロナウイルスの影響が出る前と比べてほとんど下がっていないため、市場からはそれほど影響がないと判断されているということだと思います。
本決算に対する見解
2019年の総括として、以下のように記載されています。
当社グループは、自社販売における泌尿器系製品の販売強化を推進し、海外販売では中国市場の営業活動に積極的に取り組みました。また、生産面では原価低減と品質向上に注力してまいりました。
これらの活動により、売上高につきましては、OEM販売は一部製品の販売終了により減少したものの、自社販売が堅調に推移し、海外販売も中国販売が好調を持続したことから、グループ全体で前期を上回る結果となりました。
また、利益面につきましても、販売費及び一般管理費が研究開発費などにより増加したものの、生産拠点の原価低減と生産最適化により原価率が低下したことにより、前期を上回る結果となりました。
書いていることは3Q決算と変わっていないので、細かい内容は割愛しますが、海外販売が好調だったことと、原価率低下により売上高や利益面で前年を上回る結果が出せたということですね。
また、財務面でも在庫が急激に増えたりといった不安要素はありませんでした。
【クリエートメディック】来期の見通し
来期の見通しとしては以下のように記載されています。
今後の医療機器業界におきましては、国内では高齢化の進展により緩やかに増加し、海外では新興国の経済発展により急速な市場拡大が予想されます。
このような状況の下、2020年12月期につきましては、自社販売では泌尿器系・消化器系の販売強化を図り、海外販売では中国市場の更なる販売拡大を目指してまいります。
また、利益につきましては、新製品の販売促進費や海外の薬事申請費用が一時的に増加するものの、海外生産拠点の操業度向上や自動化・省力化による一層のコスト削減を進めてまいります。
クリエートメディックの予想によると、今後の医療機器業界は国内外で市場拡大が予想されるとのことです。こんなこと書かれてると、ちょっと医療機器業界の関連銘柄を漁ってみたくなりますよね(笑)
そのような環境下でクリエートメディックとしては、自社製品の販売強化を図っていくようです。そのため、新製品の販促等でコストの増加が予想されるけど、自動化・省力化によってコストを削減していこうという方針とのことです。
なので、2020年度の四半期決算は、売上高が前年比を超えているか、売上に対する利益率(売上高営業利益率)は前年比で改善されているかを確認すると良いと思います。きちんと達成できていれば、会社の予想通りに進捗しているということですし、達成できていなければ、新製品の販促がうまくいっていないか、コスト削減が上手くできてていないか等が考えられます。
いずれにせよ、業績予想に新型コロナの影響は見込まれていないと思いますので、本当にどうなるかはわかりませんね。2020/5/1に発表される1Q決算で、クリエートメディックが新型コロナウイルスの影響をどういう風にとらえているのかをしっかり確認したいと思います。
ちなみに、決算発表と同時に「中期経営計画策定に関するお知らせ」も発表されましたので、少し触れておきます。経営目標として、2022年度までに売上高127億円、経常利益14億円を目指すとのことです。これが達成できれば、株価も1,400円くらいまでは上がるかもしれないですね。
【クリエートメディック】本決算発表後の値動き
決算発表(2/12)前後の値動きは、以下のようになりました。

※上記チャートはYahoo!様よりお借りしました。ありがとうございます。
値動きに対する私見
本決算は、2/12の前場終了(11:30)と同時に発表されました。発表後は乱高下し、年初来高値1,131円を付ける場面もありましたが、結局前日の終値1,080円に対し、1,108円(+2.6%)で引けました。
前日終値より2.6%も上げていますし年初来高値更新ということで、本決算の内容は市場にはポジティブに判断されたのかなと思います。僕も決算の内容としてはかなり良い方だと思いますので、ポジティブに反応したのは想定通りかなと言ったところです。
しかし、その後は新型コロナウイルスの影響もあり900円を一時割り込むところまで落ちましたが、4/28現在、コロナ前の水準(1,095円)まで戻しています。
【クリエートメディック】過去の業績のおさらい
2019年の業績が確定したので、過去の業績について簡単におさらいしておきます。
売上高/営業キャッシュフローマージン

営業キャッシュフローマージン(営業CF÷売上高)はそれほど高くはありませんが、過去10年以上も営業CFがプラスで推移していることは、経営が安定していると言えます。また、売上高もわずかにですが右肩上がりのトレンドとなっています。
経常利益/純利益/配当額

リーマンショック時も黒字となっており、過去10年以上にわたって減配していないことがわかります。積極的に増配を行う企業ではないですが、2015年などを見ると業績が落ち込んでもしっかりと配当を維持しています。
利益剰余金

2012年以降は利益剰余金が着実に増えていることがわかります。また、利益剰余金を配当総額で割った値も28年を超えており、多少業績が落ち込んでもしばらくは安定した配当が見込めるのではないかと思われます(2012年よりも前は利益剰余金のデータが確認できませんでした)。
配当額/配当性向

直近では配当性向40%程度、利益が落ち込んだ2015年は100%程度、平均すると50~60%程度といったところでしょうか。若干、配当性向が高い感じがしますが、利益剰余金はたっぷりあるので問題ないでしょう。
こうやってデータを並べてみると、記念配の次の年に普通配当を増配しているように見受けられますね。直近では2019年に増配されたのでしばらく(5年くらい?)は増配はなさそうです。
【クリエートメディック】四半期決算分析〈2019.4Q〉まとめ
それでは今回の記事をまとめます。
- 2019年は売上高/営業利益/経常利益/純利益で前年を上回った!
- 来期は売上高と売上高営業利益率に着目すべし!
- コロナが業績にどれほど影響を及ぼすかはわからない!
⇒1Q決算を注目すべし!
新型コロナウイルスの影響で世界は一転し、全く想像もしてないような状況になりました。経済は急速に悪化し、廃業・倒産に追い込まれた企業も出てきており、株式市場にとっても非常に苦しい状況を迎えていると思います。
そんな状況下で、日本株全体としてはコロナ前後でおよそ20%程度値下がりしていますが、大きく下げる株と新型コロナ前の水準近くまで戻している株と2極化しているようなきらいがあります。
クリエートメディックはコロナ前の水準まで戻してきており、まあ本当にラッキーでしかないですが、こんな状況でも精神的に安定して持っていられた銘柄の1つですね。
新型コロナがどれほどの影響を及ぼしているかは全く予想がつかないのですが、1Q決算で業績に負の影響を与えている場合は大きく売られる可能性は大いにあります。とりあえず自分としては、足元の1Q決算での会社の1Q総括と売上高/売上高営業利益率に注目したいと思います。
この記事を書いた時点での分析です。
投資は自己責任でお願いします。
僕が掲げるマンビー投資法の投資方針や手法はこちら。

最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m
おわりでーす。